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活用事例 2017.11.06

VR/ARの規格標準化を目指す「OpenXR」マイクロソフト参加

クロノス・グループが策定を進めているVRやARの標準規格「OpenXR」に、新たにマイクロソフトが参画することが発表されました。これにより、マイクロソフトの展開するWindows Mixed RealityもOpenXR規格への対応が進むと期待され、主要なハードウェアメーカー、プラットフォーマーがほぼ全て「OpenXR」策定の取組に参画することになります。

マイクロソフトを加え多くの関連企業が参加

「OpenXR」は様々なVR/ARプラットフォームでのデバイス・アプリ間の仕様を標準化する取り組みで、関連企業から構成される共同組織クロノス・グループにより2016年末から策定が進められています。クロノス・グループはこれまで、グラフィックスAPIであるOpenGLやVulkanなどを策定してきました。

OpenXRの取組にはVR/ARのハードウェア・プラットフォームを開発するOculusやHTC、Valve、ソニー、Samsung、Googleらに加え、ゲームエンジンを提供するUnityやエピックゲームズ(Unreal Engine)、チップセットメーカーのARM、インテル、クアルコム、GPUメーカーのAMDやNVIDIAなど、VR/AR関連企業の多くが参加しています。

マイクロソフトがOpenXRに参加することで、同社の新たなMRプラットフォームであるWindows MRも、他参加企業の開発する各デバイス・プラットフォームと合わせた標準規格を策定していくことが期待されます。

さらにマイクロソフトの提供するWindows PCは多くのVRデバイスを動かしているOSでもあり、同社の参加はOpenXRにとって大きな一歩と言えるでしょう。

OpenXRの作業は現在進行中

マイクロソフトが具体的にOpenXRでどのような役回りをするのかについては、未だ明らかでありません。特にこれまでグラフィックスAPIでは、マイクロソフトは独自のDirectX、クロノス・グループは標準規格としてOpenGLとそれぞれ異なる環境を作ってきた歴史があります。OpenXRではどのように標準化が進むかに注目されます。

クロノス・グループではOpenXRのプロジェクトが既に開始しており、VRアプリケーション・エンジンを複数のVRランタイムで動作させる、センサー・ディスプレイ(HMD)を複数のドライバーインターフェースに統合するといった作業が進められています。

他の現在主要なVR/AR関連企業では、iOS向けにARKitの提供を開始したApple、MRデバイスを開発中のMagic LeapなどがOpenXRに参加していません。

クロノス・グループは2018年前半にOpenXRの公開を目指しています。

(参考)
Microsoft Joins OpenXR, Becoming a Decisive Backer in the Open, Royalty-free VR/AR Standard / Road to VR(英語)
https://www.roadtovr.com/microsoft-joins-openxr-becoming-decisive-backer-open-royalty-free-vrar-standard/?platform=hootsuite

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