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活用事例 2024.03.15

イギリスの公的医療機関がVRトレーニング導入、輸血時の「クロスマッチング」学ぶ

イギリスの公的機関であるNHSBT(National Health Service Blood and Transplant)は、輸血の際の手続きをシミュレーションできるVRアプリ「NHSBT Blood Identification」を導入しました。主に学生や医療関係者向けに、「交差適合試験(クロスマッチング)」のVRトレーニングを提供します。また、このアプリはVR/MRヘッドセット「Meta Quest」シリーズ向けアプリストアApp Labで有料提供もされています。


(英国在住のRajpal Singh氏が「NHSBT Blood Identification」を体験している様子。自身も定期的な輸血が必要な患者であるSingh氏は、体験後に「非常に刺激的で、学びがあった」「VRを使うことで没入感が高まったことに加え、クロスマッチングの過程を学べて良かった」とコメントした)

輸血時に必要な「クロスマッチング」をVRで学ぶ

VRトレーニングアプリ「NHSBT Blood Identification」では、輸血用血液と患者の血液型を正しくマッチングするための手続きを学べます。体験者は患者と対面し、試薬を選び、混ぜ、血液の状態をチェックし、正しい輸血ユニットを使用する必要があります。このように、実際の輸血時に使用される「交差適合試験(クロスマッチング)」を再現した14分間のVR体験を通じて、知識や技術、そして安全意識を高めることが期待されています。

この「NHSBT Blood Identification」は、イギリスのVR開発会社Make Realとの共同開発により制作されました。NHSBTは輸血のプロフェッショナルを採用、または育成するための長期的な計画として、本アプリを同国の中等学校や単科大学、大学向けに推奨しています。NHSの副科学部長であるVicki Chalker氏は「このアプリは若年層や患者、そして専門家が学習するための良い方法であるだけでなく、有益で楽しいものです」とコメントしました。

(参考)NHSBT


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