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タンパク質の3Dモデルを空間に表示して議論 HoloLensで創薬プロセス効率化図る

株式会社ナレッジコミュニケーションは、クラウドサービスMicrosoft Azureと同社のMRデバイス・HoloLensを用いた創薬研究の実証実験を開始しました。本実証実験は、健康情報サービス「ルナルナ」の運営などを行う株式会社エムティーアイ、3Dデータの立体出力サービスなどを手がける株式会社スタジオミダスと共同で行われます。

本プロジェクトでは、創薬のプロセスでこれまでは画面内で3Dモデルを見ていたものをHoloLensを使い、空間に3Dモデルを表示することで、遠隔地にいる研究者同士のコミュニケーションの効率化・正確化を図ります。

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実証実験で期待されること

本プロジェクトでは、ナレッジコミュニケーションの提供するHoloLens用プラットフォーム「ナレコムVR」と、エムティーアイが提供するタンパク質の抗原部位を自動予測するエピトープ(※)解析システム「MODELAGON(モデラゴン)」を活用します。

(※エピトープ:タンパク質の抗原部位。抗体が認識する抗原の部分を指す)

多角的に構造を見て議論するためには、3Dモデルを見ることが重要です。これまで3Dモデルを遠隔で議論する際には、3Dプリンターで数時間かけてモデルを実体化するなど時間がかかっていました。

今回のツールでは、MODELAGONで解析を行ったタンパク質のシミュレーション構造3Dモデルを、ナレコムVRとHoloLensを用いて3Dで可視化します。注目した位置にコメントを貼って表示することで、研究者同士のコミュニケーションを円滑にします。

この実証実験により、解析結果を直感的に把握できること、3Dモデルへのコメント付加で説明者の意図をより正確に理解できること、異なる拠点間で研究結果を共有することにより、研究活動の促進を図ることが望まれます。

マイクロソフトが9月4日に都内で開催したイベントでは実際にHoloLensを使ってMODELAGONで解析したタンパク質の3Dモデルを見ることができました。


(手前が現在使われている3Dプリントされた3Dモデル。奥はHoloLensで表示している3Dモデル。HoloLensならモデルの大きさ変更や回転、移動もジェスチャー操作で直感的に変更できる。現場では、「分子構造に色を付けていない白いモデルでも同時に見る需要がある」(ナレッジ・コミュニケーション社担当者)とのことで、HoloLensであれば簡単に横に並べることができる)

創薬では海外の研究チームと共同研究をすることも多くなっています。ナレッジ・コミュニケーション社担当者によると、日英の音声認識とAIを使った通訳機能も搭載する予定、とのことでした。

また、今回は実用化を見据えての取組とのことで、エンタープライズ向けは50万円以上するHoloLensのコストもクライアントにとって受け入れられるものなのでしょうか。MODELAGONを提供するエムティーアイの担当者に話を聴いたところ、「リースでの対応を予定している」とのこと。もともとMODELAGONは年額で200万円ほど。リースであればある程度導入が進んでいく見込みがあるそうです。

ナレコムVRとは

「ナレコムVR」は、3Dモデルの利活用と、空間へのテキスト表示及び記録、言語翻訳などの機能を備えたB2B向けのプラットフォームサービスです。Azure Storageにアップロードした3DデータをHoloLens上に表示することができます。音声入力により、注目した位置にコメントを貼ることも可能です。

それらを管理するインフラは、Microsoft Azure上でサーバレスで提供されます。これにより低コスト化を実現し、またMicrosoft Cognitive Servicesを利用することにより、素早い音声のテキスト変換、翻訳なども行えます。

(参考)株式会社ナレッジコミュニケーション


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