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業界動向 2021.05.17

HoloLensの将来?Microsoftもコンシューマー向けARグラスを射程に

MRデバイス「HoloLens 2」を手掛けるマイクロソフトが、コンシューマー向けのARグラスを開発していることが判明しました。メディアWall Street Journalのイベントで、HoloLensの生みの親として知られるアレックス・キップマン氏が明らかにしたものです。

一般向けにはHoloLens 2プラス?

米国時間5月13日、経済誌Wall Street Journal主催のカンファレンスThe Future of Everything Festivalのセッションで、キップマン氏は次のように語りました。
「私は現在の技術、3,500ドルのゴーグル(編集注:HoloLensを指す)が一般消費者向けのものだとは考えていません。産業分野において素晴らしい製品、世界を変える製品ではありますが、それでもコンシューマーの物ではありません」「HoloLens 2プラスのような、さらに上のレベルの没入感が、広く認められる(AR)グラスには必要です」

軽量化、低消費電力がマスト

高い没入感を持つARグラスの実現について問われると、HoloLens 2の重量や消費電力に触れながら、以下の通り説明しました。
「快適に使える(ARグラス)には、500グラムの重量を90グラム以下に、消費電力8ワットを2ワット以下にしなければなりません。没入感を高めるうえでは、電力も要するし製品重量も増加します。それでもなお、重量は5分の1以下に、消費電力は4分の1に資する必要があります」

そしてARグラス開発について、「我々は間違いなく(absolutely)、それ(ARグラス)に取り組んでいます。”いつ”実現するのかは、現時点で言えません。しかし間違いなく、Mixed Realityの世界で先を行き、他を先導し続けるという当社の戦略の1つです」と述べ、コンシューマー向けARグラス開発が既に開始していることを認めました。

2016年の初代モデルの発表当初、HoloLensはゲームといったエンタープライズ向けのデモも公開していました。しかし2021年現在、そのターゲットや利用事例は、完全に産業向けになっています。

キップマン氏の発言からは、こうした同社のMR戦略における展開がうかがえます。

マイクロソフトのMR戦略についてはこちら。

(参考)Next Reality


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