10月12日、Metaは新VR/ARヘッドセット「Meta Quest Pro」を発表しました。主に法人利用・ビジネス利用を想定したハイエンドデバイスであり、価格は22万6,800円から(米国では1,500ドル)。日本時間では2022年10月26日に発売予定です。
「Project Cambria」ついに製品化へ。プロ向けのハイエンドVR/ARデバイス
「Meta Quest Pro」はコードネーム「Project Cambria」として知られていたVR/AR両対応ヘッドセット。「業務やビジネスでの利用を想定した、ハイエンドな価格帯のデバイス」であり、一般向けVRヘッドセットとして人気を博している「Meta Quest 2」とは明確に異なった方向性を有しています。
解像度は片目あたりヨコ1800×タテ1920、水平視野角は106°、垂直96°、リフレッシュレートは90Hz(72Hzにも対応)。Meta Quest 2は片目あたりヨコ1832×タテ1920でしたが、Meta Quest 2では「実際に見えるピクセル数」がパネルの性質上若干少なくなるため、ほぼ同等と見てよいでしょう(なお、Meta Quest 2はファストスイッチLCDを1枚、Proは量子ドットレイヤーLCDを2枚採用)。またIPD(瞳孔間距離)は55mmから75mmの間で無段階調整が可能。パンケーキレンズを採用することで、従来のフレネルレンズと比較して40%以上の前面部の薄型化を実現しています。
さらに、チップセットはカスタムチップ「Snapdragon XR2+」を搭載し、処理能力を従来の「XR2」と比較して50%アップさせているとのこと。また、アイトラッキング機能やフェイストラッキング機能を有しており、アイトラッキングとフォービエイテッド・レンダリングを組み合わせることで、さらなるパフォーマンス向上を図っています。
新コントローラーである「Meta Quest Touch Pro Controllers」も併せて発表されました。トラッキング用のリング状パーツを廃し、カメラを3つ搭載することで、異なる形態でのトラッキングを実現。コントローラー自体が処理のためのSoCとカメラを有しているため、従来ヘッドセットの“見ている”範囲の外に持っていっても、トラッキングがロストしない/しにくい性質を持ちます。「TruTouch」と呼称する、よりきめ細かなハプティックフィードバック機能も有しています。このMeta Quest Touch Pro ControllersはMeta Quest Proに同梱されるほか、従来のMeta Quest 2との互換性を有します。個別販売は1セット300ドルで、2022年末に販売を開始する予定です。
コントローラーとヘッドセット本体を同時に充電できる「チャージングドック(充電ドック)」も同梱します。
なお、Meta Questシリーズと同じMeta Quest Storeからアプリやゲームを購入することが可能。既にMeta Questシリーズのアプリを所有している場合は再購入の必要はありません。
Meta Quest Proの予約購入はこちらのページから。
Meta Quest Pro スペック表
ディスプレイ解像度 | ・片目あたりヨコ1800×タテ1920(量子ドットLCD採用、バックライトはMini LED) |
リフレッシュレート | ・90Hz(72Hzにも対応) |
視野角 | ・水平106°、垂直96° |
IPD調整範囲 | ・55mm〜75mm(無段階調整) |
コントローラー | ・Meta Quest Touch Pro コントローラー
(カメラ3つおよびSnapdragon 662搭載) |
SoC | ・Snapdragon XR2+ |
RAM | ・12GB |
ストレージ | ・256GB |
バッテリー持続時間 | ・1〜2時間前後 |
搭載カメラ・センサー | ・ヘッドセット内5つ(アイトラッキング・フェイストラッキング等に使用)
・ヘッドセット外5つ(従来のトラッキングおよびフルカラーパススルー等に使用) |
重量 | ・約730~760グラム前後(ヘッドセットおよびストラップの全体重量) |
同梱品 | ・Meta Quest Touch Proコントローラー×2
・充電器 ・USB-C電源アダプター ・コントローラー充電ケーブル ・充電ケーブル(ヘッドセット) ・スタイラスペン先×2 ・遮光ブロッカー×2(左右用) ・ケーブルクリップ ・保護カバー ・クリーニングクロス ・手首ストラップ×2 |
その他 | ・Wi-Fi 6対応
・Quest Link、Air Link対応 ・レンズはパンケーキレンズ採用 ・Meta Quest 2の各種アプリと後方互換性有 |