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業界動向 2023.03.16

Metaが新たに人員削減 AI・メタバースの重要性は引き続きアピール

2023年3月14日、MetaのCEOマーク・ザッカバーグ氏はリストラ・レイオフを含む、組織の効率化を図る計画を従業員に向けて発表しました。発表内容はMetaの公式サイトにも掲載されています。

発表の中では、厳しい経済状況を考慮しているといった話も含まれる中で、未来への投資としてAIとメタバース分野に関しては、引き続きその重要性をアピールしています。

効率化を図るためのリストラ・レイオフ計画

従業員への発表の中でザッカバーグ氏は今年度を「効率化の年」と呼び、今後数ヶ月の間に各組織のリーダーに「組織階層のフラット化」「優先順位の低いプロジェクトの中止」「採用率減少」に重点を置いた人員整理の計画を伝達すると表明しました。

人員整理は複数回に分けて実施され、解雇の対象となる従業員は全体で10,000人、募集停止となる職種は5,000になる見込みです。

「組織階層のフラット化」は、複数の管理層を取り除き、組織をフラットにすることで、情報の流れや意思決定を速める狙いがあります。「優先度の低いプロジェクトの中止」には、管理コストを削減するとともに人材や才能の拡散を防いで、チームの生産性を上げることを意図しています。効率化を図る計画の中には他にも、エンジニアがコードを書くためのAIツール構築のための投資や同僚とオフィスで会って信頼関係を築くことなども含まれています。

厳しい経済・財務状況を改善する一方、未来への投資も

Metaは昨年、保有する不動産を縮小し、従業員の13%にあたる約11,000人の大量解雇を決断しました。今回の人員削減も昨年のレイオフに続く大規模な人員削減です。背景には昨今米国のビッグテック企業を苦しめている米国の金利上昇や規制の強化、地政学的な不安定要素などの要因があります。

こうした現状を踏まえて財務状況の改善を進める一方で、ザッカバーグ氏は、AIとメタバース分野に関してはその重要性を改めて強調。Metaならではの投資をしていくと従業員に語っています。

私たちの唯一最大の投資は、AIを進化させ、それをすべての製品に組み入れることです。私たちは、前例のない規模でこれを実現するためのインフラを持っており、それによって可能になる体験は素晴らしいものになると思います。また、私たちの主要な仕事である、メタバースを構築し、次世代のコンピューティング・プラットフォームを形成する仕事は、ソーシャル・コネクションの未来を定義する中心的存在であり続けています。そして、私たちのアプリは成長し、世界の人口の約半分を新しい方法でつなぎ続けています。この仕事は非常に重要であり、その賭けは高いものです。私たちが策定した財務計画により、それを実現するための体制を整えています。

参考:公式FacebookRoad to VR
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