マスターカードは、アプリ内購入機能を提供するXsolla、Web3決済プラットフォームのImmersveとの提携を通して、「メタバースにおける決済手段」としての地位の確立を目指しているようです。
(画像:Mastercard)
マスターカードとXsolla、Immersveの提携は2023年2月に行われました。Xsollaとの提携では、ゲーム内のアイテム・通貨購入にマスターカードのポイントを使用できるようにするほか、友人や家族にゲーム内アイテムや通貨を送る、といった機能を実現します。またImmersveとの提携は、Mastercardが利用できる場所であればどこでも、消費者がウォレットから暗号資産を直接購入できる仕組み作りにつながります。これら提携により、マスターカードを「メタバースにおける、シームレスで便利な決済手段」とすることを目指します。
マスターカードのEVPを務めるBlake Rosenthal氏は、Xsollaと提携する動機について、メディアDigidayの取材に回答。「(今までの機能では)ゲーム内通貨を友人や家族に贈ることが難しいこと」「ゲーム内支出に関する保護者管理の欠如」そして「詐欺やサイバー攻撃のリスク」等を挙げています。また、消費者行動に関する独自の調査では「(カードの)ポイントで支払うような仕組みがないため、ユーザーは会計時に不便さを感じている」とも述べました。
一方、現段階ではXsollaもImmersveも「Fortnite」や「Roblox」といった大きなプラットフォームには、直接的には対応していません。マスターカードが“メタバース”や各種ゲームにおける主流な決済手段として成長するには、ある程度以上の時間がかかるものと予想されます。