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テック 2018.12.18

触覚フィードバック搭載の“震える”VRヘッドセット LGが技術開発

LGは、新しいVRヘッドセットに関する特許を出願したと発表しました。この特許は、複数の触覚センサとカメラをVRヘッドセットに搭載するというユニークなものです。LGはVRヘッドセットの本格的な製造を行っていませんが、技術開発を行っていることが分かります。

カメラ&触覚センサ、セットで搭載する斬新さ

本デバイスにおいて、注目すべきポイントは2点あります。
1点目は、ヘッドセットにカメラが、右側、左側、上方真ん中に2台ずつペアで計6台、搭載されていること。そして、2点目は、各カメラのセットにつき1台の触覚センサが2台のカメラの間に配置されています。

これにより、カメラがユーザーの手の動きをトラッキングし、VR空間内の物体に触れたとき、触覚センサにより触覚フィードバックを提示することが可能となります。

従来、VRにおいて触覚フィードバックを提示する方法として、グローブ装着、超音波、コントローラの振動など様々な手段がありました。

LGのヘッドセットのデザインは、ヘッドセット本体に触覚センサを統合した最初の例と言えます。

LGはこれまで、VRヘッドセットの製造には踏み切ってきませんでした。LGは有機ELの製造技術を保有しています。ハイエンドのVRヘッドセットでは2017年にはSteamVRに対応したPC向けの「UltraGear VR」のプロトタイプが公開されたもののその後の製品化の報はありませんでした。同じく有機ELの製造技術を有するライバル会社のサムスンは自社でVRヘッドセットを製造するだけでなく、OculusやHTCなど主要なVRヘッドセットメーカーへの提供も行っています。

LGはVR向けにディスプレイ技術などの開発を行っていることは明らかとなっており、今回の特許からヘッドセット自体の研究開発も継続していることが分かります。

CES2019で展示はあるのか

特許の文書では、本ヘッドセットの注目すべき詳細が記されています。
ヘッドセットは携帯可能であることや、また物体に触れているか否かの判別ができ、またそれに応じて異なる触覚を提示できることに加え、物体の触れた位置によって触覚を変化可能であることなど述べらえています。

VRヘッドセットへの触覚フィードバックはどの程度効果があるのかは実際に体験するまで不明です。早ければ2019年1月に開催されるCES2019でプロトタイプが展示される可能性があります。

(参考)VRFocus


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