AIを手掛けるスタートアップInworld AIは、シリーズAラウンドで5,000万ドル(約68.4億円)を調達したことを発表しました。ゲームやメタバースにおいて、ユーザーが操作しないキャラクター(NPC / Non-Player Character)にも“リアリティ”を与えるAI技術を開発します。
資金調達は3月のシードラウンドに続くもので、Inworld AIの累計調達額は約7,000万ドルに上ります。今回のシリーズAラウンドはIntel Capitalらが主導、マイクロソフトのVCファンドM12や、NTTドコモ・ベンチャーズなどが参加しています。Inworldは、7月には米ディズニーによるインキュベーションプログラムDisney Acceleratorにも選出されました。
NPC×AIで“リアリティ”を
Inworld AIは2021年7月創業。同社はAIを使い、ゲーム内に登場するNPCなどを制作するプラットフォームを開発しています。Inworld AIのプラットフォームを使うことで、既に作成されたアバターに対し、声や言語に加え身振り手振りなど、複数のコミュニケーション手法を理解するAIを搭載。ユーザーからの質問に自律的に答え、自然な会話を実現する機能を実装できます。これはゲームに限らず、オンライン接客のバーチャル店員といった、エンタープライズ分野での利用も考えられます。
また同社のツール「Inworld Studio」では、バーチャルキャラクターの呼称や役割、経歴等の設定をテキストで記述し、性格や感情のパラメーターを操作するだけで、ノーコードでリアリティのあるキャラクターを制作できます。制作したキャラクターは、Unreal EngineやUnityなどのゲームエンジンとの連携も可能です。