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活用事例 2023.02.28

広範囲の工事完了イメージを共有可能に インフォマティクス、MRで建設DX

建築業向けXR(VR/AR/MR)技術のソリューション開発を行う株式会社インフォマティクスは、千代田測器株式会社とともに、「複合現実(MR)技術を高精度に活用する最先端建設DX事例」を発表しました。東京鋪装工業株式会社と日本マイクロソフト株式会社の協力のもと、工事着手前に完成予想図を表示し、施工業者の生産性向上を図っています。

建築業向けXR技術の先進的企業

株式会社インフォマティクスは、建築業向けのXR技術を使ったソリューション開発を行う企業です。マイクロソフトのMRヘッドセット「HoloLens 2」対応システム「GyroEye Holo」の販売や、現場のHoloLens2と事務所PCを結ぶ遠隔コミュニケーションシステム「XRoss野帳(クロスヤチョウ)」などを提供。「GyroEye Holo」は設計CAD図面や3Dモデルデータなどをデータ変換し、「HoloLens 2」を通して現実の空間に重ねて表示させることができます。なお、同社は2018年よりマイクロソフトのMRゴールドパートナー認定を受けています。

同社によると「GyroEye Holo」及び「XRoss野帳」は、2023年1月末時点で162社が導入。様々な企業とMR活用実証実験に取り組んできた実績も有します。

広範囲のMR表示が可能に

今回発表された事例では、新たに開発された「GyroEye Holo TS+」が活用されています。これはインフォマティクスの「GyroEye Holo」と株式会社トプコン社製の自動追尾トータルステーション「杭ナビ(Layout Navigator)」を連携し開発されたシステムです。本システムは「杭ナビ」の100~130メートルの測定範囲を活かし、「GyroEye Holo」の測定範囲よりも広いMR表示位置を実現しました。

美里地区交差点改良工事では、「GyroEye Holo TS+」を用いて工事着手前に完成予想画像を作成し工事が実施されました。

施工を担当した東京鋪装工業株式会社の生産技術部白山氏は「この技術を用いて現場で最前線に立つ作業員の方々の生産性を向上させ、負担を減らし、楽しく、そしてスマートに働き方を変えていきたい」とコメント。

東京鋪装工業ではすでに切削工事での交通規制のシミュレーションなどの場面でMRを活用しており、今後は「重機の前面にHoloLens 2を設置して運転席のディスプレイに MR 画像を表示させ、3Dモデルデータによるガイダンスを行ったり、境界や丁張りの位置出しにMRを利用したりといった活用方法を考えている」とのことです。

(参考)Microsoft Blogs株式会社インフォマティクス


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