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業界動向 2018.12.05

IMAX VRがまた閉鎖 営業店舗は当初の半分以下に

映画の映写システム開発で知られるIMAXが2017年世界各地に展開しているVR体験施設IMAX VRが、また1ヶ所閉鎖されました。今回閉鎖されたのは、イギリス・マンチェスターで営業していた店舗です。IMAX VRは収益面の苦戦が続いており、2018年半ばから相次いで各店舗の閉鎖が発表されています。

鳴り物入りでのオープンも苦戦が続く

IMAX VRは「Beat Saber」「Raw Data」「Star Wars: Trials on Tatooine」といった人気VRゲームや、360度VR映像などが体験できるVR体験施設です。一定のコンテンツラインナップを達成している一方で、家庭用VRとの差別化不足、専用施設らしいユニークな体験が乏しさが指摘されていました。

2018年6月と7月には、IMAX VRの全7店舗のうち、それぞれニューヨークの1店舗と上海が、10月には残るニューヨークの店舗が閉鎖されました。今回の閉鎖により、11月現在、IMAX VRで営業を継続しているのは、バンコク、ロサンゼルス、トロントの3店舗のみとなりました。2017年のオープン当初と比較して、半数以上の店舗が閉鎖されました。

IMAX VRは、過去には日本への進出も告知されていました。11月現在、具体的な計画やオープン日時などは発表されていません。なお、IMAXによると、2019年に新たなIMAX VR施設をオープンする予定はないとのことです。

https://www.youtube.com/watch?v=PGE9aTIdNkI

IMAXの最高経営責任者(CEO)Richard Gelfond氏は、ニューヨークならびに上海の閉鎖時に、閉鎖の理由を語っています。Gelfond氏によると、訪れた顧客の評価は非常に高かったが、集客数に問題があったとのことです。

2018年初頭に、Googleと共同で進めていた360度カメラの開発が頓挫するなど、IMAXのVR事業には問題が相次いでいます。IMAX VRも、本来は台湾のStarVRが開発したPC向けハイエンドVRヘッドセットStarVRが、施設用のVRヘッドセットとして採用される予定でした。ですが、最終的には計画は頓挫し、ほとんどの施設でHTC VIVEが採用されました。

(参考)UploadVR


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