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VRコンテンツが目指すべき世界観「ストーリー・リビング」とは?【GDC2018】

VRヘッドセットを着用しているにも関わらず自由に動き周ることができ、さらには壁に触ることもできる。2017年、そんなVRアトラクション施設がアメリカとイギリスにオープンしました。『スター・ウォーズ』シリーズをメインコンテンツとしたこのVR体験施設『Star Wars: Secrets of the Empire』は、その完成度の高さから海外で大きな反響を呼んでいます。

GDC 2018ではこのVR体験施設の制作に関わった、ILMxLABやThe VOIDらが複数のセッションを行い、開発秘話や同社の目指す世界観について語りました。

(複数行われた講演の中でも注目を集めたパネルディスカッション。左からSkywalker Soundのデヴィッド・コリンズ氏、The VOIDのカミーユ・セルチュッチ氏、Epic Gamesのユダ・グラハム氏、ILMxLABのモヘン・レオ氏。)

スターウォーズの世界をVRで再現

今回講演を行なったILMxLABとThe VOIDが協力して製作したのは、『Star Wars: Secrets of the Empire』というVR体験施設です。同施設の最大の特徴はVRコンテンツと周囲の環境がリンクしていること。プレイヤーは壁に触ったり、コントロールパネルのボタンなどを実際に押しながらVR体験ができるところです。複数人での体験も可能で、一緒にプレイするユーザーもVR内に出現します。

2018年現在、ロサンゼルスやロンドンなどの世界3都市に開設され、現実さながらの体験から大変な人気を博しています。

https://www.youtube.com/watch?v=Oad_t6k3w5c

「ハイパーリアリティ」を実現

この体験施設について、VRの世界を飛び出した「ハイパーリアリティ」の実現を目指したというのは、ILMxLABでクリエイティブディレクターを務めるモヘン・レオ氏。同氏はパネルディスカッションが行われる前に単独で講演を行い、これらの取り組みが目指す世界観について語りました。

同氏はハイパーリアリティが、VR体験が仮想世界を飛び出して現実世界と強い関わりをもつものであり、VRやARが進化した形態だとしています。さらに「従来のVRはユーザーが孤立する傾向がある」とし、体験をより現実に近づけるために、仮想世界と周囲の人間や環境と同期するハイパーリアリティの重要性を訴えました。

4つのGPUでリアリティを追求

ILMxLABでプリンシパル・エンジニアを務めるルッツ・ラッタ氏は、この現実世界と仮想世界が強い相互作用を持つ「ハイパーリアリティ」は技術的に非常に大きなチャレンジだったことを語りました。同氏は主に、ハードウェアの設計に携わっています。

『Star Wars: Secrets of the Empire』では、VRヘッドセットを装着した状態でも、自由に動き回れるハイクオリティなVR体験を行うために、ゲーミングPCの機能を持った特製のバックパックを利用します。

このバックパックに関する機能について、同氏は「ハイエンドのマルチGPUシステムを構築し、立体的な照明効果を実現した」と説明しています。人影などといった照明効果のリアルタイムでの計算は非常に多くの計算量を必要とし、最大4人のプレイヤーが同時にプレイするVR体験に実装するのは困難だと思われていました。

しかし左右レンズ用の各1つずつのGPUに加え、影の計算を行うGPUをさらに2つ追加し、合計4つのGPUで処理を行うことで、他のユーザーの動きと影を同期させ、リアルタイムで没入感のある映像に大きく貢献しました。

ロケーションベースのVRが人を呼び込む

イギリスの『Star Wars: Secrets of the Empire』の体験施設はロンドン中心部にあるショッピングモール内に開設されました。The VOIDでプロダクション・ヘッドを務めるカミーユ氏は、顧客のうち7割以上がこのショッピングモールに始めて訪れた顧客であると述べ、この取り組みがショッピングモールにもたらした価値についてアピールを行いました。

ショッピングモールに新たな客層を呼び込み、設置する場所にも大きなメリットがあることが証明されたことから、今後のさらなる展開が見込まれます。

ユーザーに自由を与えるストーリーリビング

パネルディスカッションにおいて、最も白熱したのはVRの意義についての討議でした。VRによって物語やメッセージを伝えるストーリーテリングは多くの取り組みが行われていますが、ユーザーにとって本当に価値があるのはストーリーを伝えるだけでなく、VR空間で自分の物語を生きる「ストーリー・リビング」だとしています。

彼らが作り出したVR体験は物語の「枠組み」をユーザーに提示しただけのものであり、スターウォーズのVR体験において個々のユーザーが体験したことや視点は、プレイヤーによって異なることが大きな特徴です。

例として、『Star Wars: Secrets of the Empire』のミッションが終了し脱出を試みるシーンでは、宇宙船を操作するプレイヤーと追っ手を銃で迎撃するプレイヤーに分かれて体験することなどが挙げられます。デザインされたフレームワーク内で、人々が自分のストーリーを味わうことができる空間こそがリアリティを生み、一方的ではないユーザー体験となり得るのです。

最後に The VOIDのカミーユ氏は「ユーザーが自分自身の体験を行うことができる自由を、VRコンテンツに与えることが大事である」とVR開発者に対して訴えかけました。ユーザー自身の物語とカスタマイズされた体験のバランスをとるのは非常に難しいことではありますが、VRの進歩に向けて、今後も大きなテーマとなっていくのではないでしょうか。

この記事を書いた人

田口大智

明治大学文学部フランス文学専攻に在学中。明治大学硬式野球部引退と同時に休学し、日本マイクロソフトのインターンに9ヶ月間参加。Microsoft Azure やHoloLens 等の啓蒙活動に携わる。現在は米国ワシントン州シアトルに留学中。Twitter:@_taccho

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