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業界動向 2018.08.02

グリーとポリゴン・ピクチュアズが提携、VRやVTuberの共同制作、複数媒体への展開支援

グリー株式会社は、国内最大手のデジタルアニメーションスタジオとして知られる株式会社ポリゴン・ピクチュアズとの資本業務提携を発表しました。グリー傘下のゲーム事業ブランドにおける3Dゲーム、およびバーチャルYouTuber(Vtuber・バーチャルユーチューバー)などのライブエンターテインメントにおいて、3DCG制作技術のノウハウや技術などにおいて協力します。

また、これらのコンテンツを効率的にマルチチャネル展開するためのコンテンツ共有システム「SC2」の共同開発も発表されました。さらに今後、両社グループによるアニメ・ゲーム・VR・VTuberの共同制作の検討も進めます。

市場の加速を受け、マルチチャネル展開のコストやスピード感が課題に

グリーは昨今のアニメやゲームの海外市場や、2017年末から続くVTuber市場の成長スピード加速に伴い、3Dアニメコンテンツ制作の需要が日本国内だけでなくグローバル規模で拡大していることを指摘。さらにアニメIPがゲームやVTuberなど、さまざまなチャネルをまたがって活躍するようになるなど、3Dアニメコンテンツをより高品質かつ効率的にマルチチャネル展開することが求められている状況に触れつつ、「これまで対象となるメディアやデバイスごとにデータの変換や最適化が必要となり、コストやスピードにおいて課題が生まれている」としています。

こうした現状を踏まえて課題を解決すべく、両社は今回の提携を行いました。両社は技術的知見を持ち寄り、アニメやゲーム、AR/VR、VTuber、ライブなど、各メディアに高品質な3DCGアセットを迅速に展開できるコンテンツ共有システム「SC2:Sharing System for Cross-media Content」の共同開発を行います。「SC2」にはEpic Gamesが開発したゲームエンジン「Unreal Engine 4」(UE4)を使用し、3Dアニメ向けに制作された高品質CGアセットを複数媒体へ同時展開するための技術基盤を開発します。

また、本取り組みにおいてグリーおよび傘下のゲーム事業ブランドWright Flyer Studios(WFS)、ライブエンターテインメント事業を担う株式会社Wright Flyer Live Entertainment(WFLE)は、ゲームやVTuber、マルチチャネル展開に関するノウハウの提供や開発協力を行い、ポリゴン・ピクチュアズはセルルック3D制作技術のノウハウや技術を提供します。

今回の提携はポリゴン・ピクチュアズによる第三者割当増資によるもので、グリーがポリゴン・ピクチュアズの株式の4.76%を保有します。

グリーのVTuber展開事例

グリーは国内を中心に、VTuberに関連するクリエイターやスタートアップ企業を支援するための、総額約40億円の投資プロジェクト「VTuberファンド」を行っています。また、TOKYO MXでのVTuberによるバラエティ番組も提供しています。

(参考)グリー株式会社 プレスリリース


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