今はスマートフォンだけで、誰でも簡単に動画作品を作ることができます。しかしVRコンテンツを作るとなると話は別です。VRに対応したカメラなど、追加の機材も必要になってきます。
それでもVRコンテンツを作ってみたい、という人に朗報です。グーグルは180度ステレオ撮影ができる「VR180」に対応済みの撮影データから、VRコンテンツを作れるツール「VR180 Creator」をリリースしました。
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180度ステレオ写真から3Dコンテンツ編集
VR180は2017年6月にグーグルが発表した、前方180度の撮影に特化したVR向けフォーマットです。上下左右180度を撮影し、2つのレンズによって撮影したものを重ね合わせることで、立体視を活かした3Dのコンテンツとなり、VRデバイスで見たときにより没入感のある体験が可能になります。また、ヘッドセットがなくとも、PCやスマートフォンで見ることもできます。
グーグルは今年4月に撮影フォーマットの詳細を公開することを発表し、「数か月以内にVR180で撮影した写真や動画を簡単に編集し、再生するツールも発表する」としていました。
「VR180 Creator」は、このVR180フォーマットに対応したカメラで撮影した写真から、VRコンテンツを作成することができます。まず撮影データを標準のフォーマットに変換。変換されたデータは、動画編集ソフトAdobe Premiere等を使って編集が可能です。
コンテンツ編集後、「VR180 Creator」で再度VR180のメタデータを追加します。この作業によって、簡単にVRコンテンツを作ることができます。OSはMacとLinuxに対応しています。
VR180の普及を進めるグーグルの狙い
グーグルがこのツールをリリースした背景には、VR180の普及を進めたいという思惑があります。そのためには、より多くの人にVR動画に親しんでもらわなければなりません。写真からVRコンテンツを編集できる「VR180 Creator」のようなツールは、この目的にかなう手段だと考えられます。
現時点で「VR180 Creator」を使って低予算のVR映画を作れる、というような考え方は難しいでしょう。しかしグーグルが望むように、人々にVRについて知ってもらうためには良い機会になりそうです。
VR180対応のカメラ、使用レビューはこちらで紹介しています。
(参考)Engadget