グーグルが2018年10月に米国特許商標庁へ出願した特許が公開されました。“head-worn augmented reality display(頭に装着するARディスプレイ)”と題されたもので、新型のARデバイスの開発を示唆していると考えられます。
特許から分かることは?
特許によれば、デバイスはコンピューターで作り出したコンテンツを、現実世界に重畳できるARデバイスで現実を認識する機能を有していることが分かります。特許からは、ユーザーが装着するフレーム部分、そこに取り付けられたマイクロディスプレイ、反射面といった記述が確認できます。
ARを巡るグーグルとライバルの動き
グーグルは2013年に眼鏡型のARデバイスGoogle Glassを発表しましたが、開発者版が出荷されたのみで一般消費者へ普及することなく姿を消しました。その後2017年に同製品をリニューアル、法人用途での展開をアナウンスしました。
グーグルがARヘッドセットをリリースする場合、競合として想定されるのがアップルやマイクロソフトです。アップルCEOのティム・クック氏は「(ARデバイスに関して)最初になりたいのではなく、最高になりたい」と発言。2019年中にARデバイスの量産を開始するとの報道もあります。
一方マイクロソフトは、2019年3月に新型MRデバイス「HoloLens 2(ホロレンズ 2)」を発表しました。ただしこちらはデバイス単体(商用版)の価格が3,500ドル(約35万円)と、主にエンタープライズ市場がターゲットです。
グーグルが取り組むAR
グーグルは空間認識を含むスマートフォン向けARプラットフォーム「ARCore」を、iPhoneを含む60以上のデバイスに展開しています。またAR機能「Google Lens」をベースとしたアプリもリリース。しかし今回特許が公開されたような、ARデバイスの計画については明らかにしていません。
(参考)Digital Trends