Home » 周囲の情報をスマホが認識して読み上げ グーグルが視覚補助アプリを提供


AR/MR 2019.03.24

周囲の情報をスマホが認識して読み上げ グーグルが視覚補助アプリを提供

グーグルは、AR機能とAIを使い身の回りの情報を把握するアプリ「Lookout」を米国向けにリリースしました。視覚に障害を持つユーザーが、スマートフォン1つで必要な情報を入手し、日々の生活に活用する目的で作られています。

人々により自立した生活を

世界には、視覚に障害を持つ人が約2.5億人いるとも言われています。グーグルは、これらの人々がより自立した生活を送れるよう、AIを活用するとしています 。

「Lookout」の基盤となる技術は、同社が提供しているAR機能「Google Lens」と似ています。Google Lensは、カメラや写真に映ったものを認識し、関連した情報を表示する機能です。2018年5月の開発者イベントGoogle I/Oでアップデートが発表され、Android、iOSの一部端末向けに提供されています。

起動すれば画面操作は不要

Lookoutの利用が想定されているのは、ユーザーが他の人の手伝いを必要とする場面です。例えば初めて来た場所で周囲の状況を把握したいとき、文章を読むとき、料理や掃除といった日々の作業を行うときなどです。

アプリを用いるには、デバイスを手に持つか身体に装着します(グーグルが推奨するのは、ストラップで首から下げるか、服の胸ポケットに入れる方法です)。ユーザーが歩き回るだけで、アプリは周囲にいる人や眼の前の文章、その他の様々な物について説明を提示できます。
一度起動すれば、あとはデバイスが前面を向くよう維持するだけ、というシンプルな操作もその特長。画面をタップする操作は不要のため、ユーザーは自身のやりたいことに集中できます。


(アプリのイメージ写真、3つのモード(左)とカメラが犬を捕えた場面(右))

Lookoutは2019年3月時点、グーグル製スマートフォンPixelシリーズが対応し、米国内限定で配信されています。

グーグルによれば、アプリの精度はまだ100%ではないとのこと。同社はユーザーからのフィードバックを求めており、今後も改善を続けるとしています。

また対応するデバイス、地域、プラットフォームの拡大も目指しています。

アプリ概要

アプリ名

Lookout

価格

無料

対応端末

Pixelシリーズ(米国向け)

言語

英語

ダウンロード

Google Play

公式サイト

https://support.google.com/accessibility/android/answer/9031274
(Android Accessibilityヘルプ)

(参考)The Keyword(グーグル公式ブログ)


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード