業務用デバイスとして復活
Googleの眼鏡型ARデバイス「グーグルグラス」は、2013年に開発者向けモデルとして発売され話題になるも、ヒットに至りませんでした。今回リニューアルし、法人向けの製品として提供されます。
開発は『X』(かつては『Google X Lab』という名前でグーグル社内の部門でしたが、現在は独立)によるもので、『Glass Enterprise Edition』は工場や倉庫、医療機関などでの現場作業をアシストするデバイスとして設計されています。
また、『Glass Partner』と呼ばれるグーグルが提供するサービスでは、グーグルグラスに関するビジネス向けのサポートを行なっており、ファッションアイテムとして不発に終わった初代グーグルグラスのイメージを払拭する狙いもあるようです。
50以上の企業が『Glass』を現場業務で使用
現在グーグルグラスを業務で使用する企業は50以上で、AGCO、DHL、Dignity Health、NSF InternationalやSutter Healthなどの他、ボーイングやフォルクスワーゲンなども名を連ねています。プロジェクトに参加した企業はデバイスの提供だけでなく、ソフトウェアソリューションの提供や各種サポートを受けることができます。
グーグルグラスプロジェクトのリーダーを務めるJay Kothari氏は『Enterprise Edition』
を現場で用いる利点としてGeneral Electrics(GE)での例を挙げており、従来の分厚いマニュアルをデータ化し『Glass』によって手軽に閲覧できるようになったことを指摘しています。
デバイスのスペックは公開されていませんが、前回発売された開発者向けモデル『Explorer Edition』に比べて、『Enterprise Edition』はより現場での作業に特化した設計がなされているため、同社が提供するビジネス向けサポートサービスとの併用によって、製造業や建設業、医療機関などで普及することが予想されます。
(参考)
Road to VR / Google Glass is Back, Glass ‘Enterprise Edition’ Unveiled(英語)
https://www.roadtovr.com/google-glass-back-glass-enterprise-edition-unveiled/
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