Oculus Rift製品版とHTC ViveはどちらもPCに接続して使用するハイエンドなVRHMDです。
良質なVR体験をするためには高いスペックのPCが必要になりますが、具体的にどのようなPCを購入すればいいのかと言った意見も多く聞かれます。Mogura VRでは、VR向けのPCで実際に様々なソフトを動かし、動作するのか、そして使用感はどうかといったレビューを行っています。
今回は、マウスコンピューターのゲーミングPCブランドG-Tuneシリーズから発売されている「LITTLEGEAR i310シリーズ」を取り上げます。NVIDIAのグラフィックス、GTX970を搭載したゴールドモデルと、GTX980を搭載したプラチナモデルがありますが、今回はプラチナモデルのレビューになります。
持ち運び可能なハイスペックデスクトップPC
LITTLEGEARシリーズは高さ33cm、幅約20cmで奥行きが約40cmとデスクトップPCの中ではかなり小型な部類です。
小型の本体ですがGTX980を搭載、Oculus Rift製品版やHTC viveの推奨環境のGTX970より上位の性能となります。メモリは標準16GBです。カスタマイズ次第ではRadeon™ R9 Fury X や NVIDIA® GeForce® GTX™ TITAN X といった大型のグラフィックボードを選択することが可能になっています。
今回レビューを行ったモデルLITTLEGEAR i310PA4-VRF(プラチナモデル)のスペックは以下の通り。定価は159,800円(税抜)。
■OS : Windows 10 Home 64ビット
■CPU : インテル® Core™ i7-6700 プロセッサー
(4コア/3.4GHz/TB時最大4.0GHz/8MB スマートキャッシュ/HT対応)
■グラフィックス : GeForce® GTX™ 980(4GB)
■メモリ : 16GB PC3-12800
■SSD : 240GB Seriai ATAlll
■チップセット : インテル® H110 チップセット
■外部インターフェイス : USB 3.0(Type-A)×2[前面]
DisplayPort×3,HDMI×1,DVI×1,USB 3.0(Type-A)×2,USB 2.0(Type-A)×2[後面]
フロントと前面の曲面、正面の赤色のLEDスリットが目立つデザインになっています。
LITTLEGEARの最大の特徴として本体の上部に持ち運び用のハンドルが付いていることが上げられます。
このハンドルは耐荷重50kgになっておりかなりの負荷を掛けても歪まない構造になっています。
実際に持ってみた様子です。ハンドルは滑り止めの加工がされており持ちやすくなっています。
裏側のインターフェイスはUSB2.0が4つ、USB3.0が2つHDMIが1つDisplayPort 1.2が3つ、DVIが1つとなっています。
Oulus Rift製品版やHTC ViveのUSB接続は3.0を推奨しているためUSB3.0をVRヘッドセット用、USB2.0をマウスやキーボード用といった使い方になります。
FF14のベンチマークの結果です。DirectX11のフルスクリーン、1980×1080の最高品質でスコアは「12039、非常に快適」という結果になりました。
Oculus Rift製品版を動かしてみた
LITTLEGEAR i310にOculus Rift製品版を接続し動作テストを行います。
動作検証は『ADR1FT』『The Climb』の2つのゲームで行いました。どちらも綺麗なグラフィックで高負荷なゲームです。実際に動かしてみた所どちらのゲームでも酔いを感じるようなフレーム落ちはなく快適にプレイすることができました。
HTC Viveを動かしてみた
こちらはSteamVRパフォーマンステストの結果になります。平均忠実度は8.1(高い)、90fps以下のフレームは0(0%)でVRレディ領域に入っているのでHTC Viveの動作には問題無い結果となります。「Tilt Brush」 という3Dお絵かきツールを使用して動作検証を行います。HTC Viveの特徴であるルームスケールでテストしましたが移動の際のカクつきなどは特になく快適に遊ぶことが出来ました。
ハイスペックな小型デスクトップPCで良質なVR体験を
デスクトップパソコンと言うと大きい本体で置き場所に悩むといった印象がありますがLITTLEGEARシリーズは一般的なデスクトップPCよりも小さめなので専有する場所も少なくて済みます。
本体が小さい分スペックは高くないのでは?と思うかもしれません。しかしLITTLEGEARはこのサイズでRadeon™ R9 Fury X や NVIDIA® GeForce® GTX™ TITAN Xのような大型のグラフィックボードを搭載することが可能でハイエンドなVR体験が出来る高スペックな小型デスクトップPCとして使用することができます。
(標準搭載のGTX980でも十分なVR体験はすることが出来ます)
また、持ち運び用のハンドルが付いていたり電源ボタンが視認しやすい物になっているのでVRデモの体験会などでも使いやすいモデルとなっています。
使用中のファンの回転音はデスクトップPCなので比較的静かでゲームプレイを妨げるような大きな回転音がすることはありません。同じようにエアフローに関しても使用中に熱暴走が起きるといったことはありませんでした。
再掲になりますが、今回レビューを行ったモデルLITTLEGEAR i310PA4-VRF(プラチナモデル)のスペックは以下の通り。定価は159,800円(税抜)。
■OS : Windows 10 Home 64ビット
■CPU : インテル® Core™ i7-6700 プロセッサー
(4コア/3.4GHz/TB時最大4.0GHz/8MB スマートキャッシュ/HT対応)
■グラフィックス : GeForce® GTX™ 980(4GB)
■メモリ : 16GB PC3-12800
■SSD : 240GB Seriai ATAlll
■チップセット : インテル® H110 チップセット
■外部インターフェイス : USB 3.0(Type-A)×2[前面]
DisplayPort×3,HDMI×1,DVI×1,USB 3.0(Type-A)×2,USB 2.0(Type-A)×2[後面]
購入を行うことができる公式ページ。
VR用の最低基準であるGTX970を搭載したLITTLEGEAR i310(ゴールドモデル)は以下のスペックで114,800円(税別)になります。
■OS : Windows 10 Home 64ビット
■CPU : インテル® Core i5-6600 プロセッサー
(4コア/3.4GHz/TB時最大4.0GHz/8MB スマートキャッシュ/HT対応)
■グラフィックス : GeForce® GTX™ 970(4GB)
■メモリ : 8GB PC3-12800
■SSD : 240GB Seriai ATAlll
■チップセット : インテル® H110 チップセット
■外部インターフェイス : USB 3.0(Type-A)×2[前面]
DisplayPort×3,HDMI×1,DVI×1,USB 3.0 (Type-A) ×2, USB 2.0 (Type-A) ×2[後面]
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