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投資 2022.08.15

VR外科トレーニングのFundamentalVRが2,000万ドル調達、「医療×VR」の存在感鮮明に

8月11日、イギリスのFundamentalVRは2,000万ドルの資金調達を実施しました。同社はVRと触覚フィードバック技術を組み合わせ、高精度の医療トレーニングを提供する企業です。今回調達した資金は、機械学習技術への投資や、米国での事業拡大を推進するために使用される予定です。

本調達はシリーズBで実施され、EQT Life Sciencesと先行投資家のDowning Venturesが主導しました。この投資の一環として、EQT Life SciencesのDrew Burdon氏がFundamentalVRの取締役会に参加します。

VR外科トレーニング提供をより低コストで

FundamentalVRは、医療機関が「専門的に認定された外科手術のトレーニング」を、低コストで医療従事者や研修生に提供することを目標としています。


(画像:FundamentalVR)

同社のCEO Richard Vincent氏は調達に際し、「私たちのプラットフォームは一通りの施術手順をVR上で実施することができ、外科的スキルの伝達を簡単にします。これは私たちが医療機器メーカーから医薬品まで、幅広く受け入れられている理由です」「私たちの没入型環境はマルチユーザー対応かつ低コストで、拡張性があり、外科手術スキルの習得に変革を起こします。国境にとらわれない医療教育環境を構築するというビジョンをスケールアップできることに興奮しています」とコメントしました。

多岐にわたる医療分野のVR活用

VRを利用した医療トレーニングは、VR活用事例の中でも主要な成長分野です。既に多くの企業が開発や投資を行っており、この分野の先駆者にはOsso VRなどが存在します。Osso VRは従来のトレーニングとVR外科トレーニングを比較し、その有効性を実証しています。

またVRでの外科手術トレーニングは、医療分野でVRが活用されている一例にすぎません。胎児の心臓病を特定するためのトレーニングや、結合双生児を切り離すという危険かつ稀な手術の準備にも、VRが活用されました。さらにメンタルヘルスの分野でも「安全でアクセスしやすいセラピー空間の構築」にVRが活用されています。今後も医療分野でのVR活用は増えていく見通しです。

(参考)Road to VR
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