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フライト中のVRヘッドセット利用に懸念 求められる対策

長時間のフライトを快適に過ごす手段の1つとして、飛行機の搭乗者にVRコンテンツを体験してもらう試みが、航空各社で広がっています。利用者の楽しみ方を増やす一方で、VRヘッドセットの装着は非常時に危険に繋がるリスクを持つ、と警鐘を鳴らす調査結果が出てきました。

3つのシナリオで調査

調査を行ったのは、オランダ航空宇宙研究所(NLR)です。KLMオランダ航空の協力を得て40人の従業員を動員し、2日間、各10~20分×3回のフライトシナリオで調査を行いました。
シナリオではそれぞれ安定したフライト、乱気流、急速な減圧といったシチュエーションを設定。被験者の3分の2はフライト中VRヘッドセットを装着し、残りの3分の1は同じコンテンツをスマートフォンで視聴するという内容でした。

コンテンツに熱中し非常事態に気づかない

調査の結果、安定したフライトシーンであっても、客室乗務員はVRヘッドセットを装着した乗客とコミュニケーションを取るのが難しくなる、ということが明らかになりました。

また減圧のシチュエーションでは、一部のVR体験者はコンテンツに熱中し、緊急事態に気づかないという結果が出ました。機体は揺れ、大きな音や警報ランプ、酸素マスクが出てくるという状況にもかかわらず、です。更に重要なことに、この被験者らは客室乗務員が大声で避難方法を伝えているのも聞いていませんでした。

テスト結果は現在分析中で、今月後半に正式な報告が発表される予定です。NLRは「調査前に予測していた通りの結果が明らかになりました。すなわち、VRヘッドセットを装着していることは、乗客と乗務員のコミュニケーションに影響を及ぼすということです」とコメントしました。フライト中にVRヘッドセットを使用することについて「フライトサービスの向上に繋がるかもしれないが、同時に安全へのリスクも潜んでいる」と警告しています。

VR体験中の乗客に対してコミュニケーションがとりにくくなる懸念については、対策が必要です。たとえば、フライト中の乗客に対して注意を促すような警告をVR内で流す、といった方策などが考えられます。懸念を払拭するような取組が進むのか、今後も注目したいところです。

(参考)VRFocus
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