ボクシングフィットネス「BOXVR」の開発スタジオFitXRは、シードラウンドで125万ドル(約1.4億円)の資金調達を行いました。欧米市場でビジネスを拡大し、VRエクササイズの開発を進めるとしています。
VRエクササイズはメインストリームに
「BOXVR」は、2018年1月に配信が開始されたボクシング・エクササイズゲームです。飛んでくるマーカーを左右の拳で打ち、ラインに合わせて体を動かすことで全身運動ができます。特別なプロモーションなく5万人のユーザーを集め、平均ワークアウト時間は27分/セッション。ユーザーが消費したカロリーは累計で6,000万カロリーに上ると言います。
VRゲームを使ったエクササイズは、近年トレンドとなり注目を集めています。例えばリズムゲーム「Beat Saber」は、前から流れて来るノーツをビートに合わせて斬る動きで自然に運動ができます。
「人々が運動しない理由はいくつもあります」とFitXR共同創設者のSameer Baroova氏は、インタビューに答えて説明しました。「エクササイズは退屈ですから。そこで我々は、この状況を打破しようとしています。当社は、人々がすぐにのめり込むようなアプリを開発しています。これは、VR活用の主流になるでしょう」
https://www.youtube.com/watch?v=Vi9rru9_xfA
フィットネス産業に変革をもたらす
今回の資金調達には、Boost VC、Maveron、TenOneTenといったベンチャーキャピタルの他、Pluto VRの共同創設者ら複数の個人投資家も参加しました。調達した資金については、ヨーロッパ及び北米での事業拡大に投じるとしています。また、新製品やサービスの開発も加速する方針です。
投資に参加したBoost VCのマネージングディレクターAdam Draper氏は、「FitXRはとても面白いビジネスの途上にあります。何十億ドルという規模のフィットネス産業に変革をもたらし、さらに今後数年間で300億ドル超の規模が期待される、グローバルVR市場にも目を向けています」と出資の意義を語っています。
「BOXVR」はOculus StoreとSteamにて1,980円前後で販売中です。Baroova氏によれば、「新しいプロクラスとワークアウト」追加のアップデートを予定。また同氏は新たな一体型ヘッドセットOculus Questへの期待も示しており、今後対応するコンテンツも待たれます。
VR×エクササイズの取組事例は増加しており、学術機関による効果の検証も行われています。
(参考)Venture Beat