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業界動向 2018.12.10

Facebookの活発なVR関連特許 今度は新型レンズ

Facebookが、VRヘッドセット用の新型レンズに関する特許を登録しました。新型レンズはGod Rays(ゴッドレイ)と呼ばれる、主にハイコントラスト時に発生する、光のライン発生現象を改善します。

2つの異なったレンズの合体

米国特許商標庁に提出された仕様書によると、今回の特許は「ハイブリッドフレネルレンズによる技術的不具合の改善」と命名されています。フレネルレンズとは、レンズ上に同心円状の溝が刻まれ、断面がノコギリ状になっているレンズです。一般的なレンズと比較して、軽量かつ薄型なのが特徴です。特許の出願は2016年9月13日に行われていましたが、2018年11月まで出願は非公表でした。

新型レンズは、通常のレンズとフレネルレンズが融合しています。中心部が、通常のレンズで構成され、通常のレンズに覆われていない周辺部分が、フレネルレンズによって構成されます。新型レンズは、従来のVRヘッドセット用光学レンズよりも大きな表面積を有します。フレネルレンズを使用していないスマートフォン向けのGoogle CardboardやGear VRと比較した場合、その差は顕著です。

ハイブリッド型のフレネルレンズという概念自体は新しいものではありません。2013年にFacebook(当時はOculus)から発売されたOculus Riftには、ハイブリッド型のフレネルレンズが搭載されています。2018年に発売された一体型ヘッドセットのOculus Goも、同様にハイブリッド型のフレネルレンズが搭載されています。

今回の特許が、実際にFacebookが開発中のVRヘッドセットに使用されるかは不明です。仮に使用された場合、ゴッドレイを含む、映像関係の不具合は大きく改善されると推測されます。VRヘッドセットで発生する映像関係の不具合は、VRユーザーの頭痛の種です。海外では、手持ちのVRヘッドセットの映像問題を解決したい人向けにレンズ移植改造キットが販売されています。

(参考)Road to VR

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