ゲームエンジンUnreal Engine 4(UE4)を提供するエピックゲームズは、新たにCapturing Reality社を買収したことを発表しました。Capturing Realityは複数枚の写真から現実空間や物体の3Dモデルを作成するフォトグラメトリー技術を有する企業です。エピックゲームズは3Dモデルやモーショントラッキングなど、3Dコンテンツを作る際に必要となる様々な要素技術を有している企業の買収を進めています。
Capturing Realityは、フォトグラメトリーを行うツール「RealityCapture」で知られているスロバキアの企業です。「RealityCapture」を使うことで、複数枚の写真をベースに空間や物体の3Dモデルを生成することできます。
今回の買収を通じて、Capturing Realityのチームは引き続き3Dスキャン技術の提供にあたるとのこと。「RealityCapture」のサービスは継続します。買収を報じているエピックゲームズの公式ブログでは、Capture Realityの3Dスキャン技術をより多くの人に、使いやすく提供することを目指すとして、これまでプロユースで使われることも多かった「RealityCapture」の新たな価格プランを発表しています。
また今後は、写真をベースにして3Dモデルを生成できる仕組みを“Unreal Engineのエコシステムに組み込み、開発者により簡単にフォトリアルな3Dモデルを提供したい、としています。
エピックゲームズは近年、ゲーム開発の周辺技術を担う企業等の買収が加速しています。2019年には高品質な3Dアセットを提供するQuizei社、2020年にはリアルタイムで顔認識を行うHyprsense社を買収したほか、直近では人気ゲーム「Fall Guys」を開発するTonic Games(Mediatonic)社を買収しました。
エピックゲームズは、2021年後半にさらに高いリアリズムを目指して次世代のゲームエンジンUnreal Engine 5が提供開始予定です。
(参考)エピックゲームズ公式