NVIDIAのAR/VR向けクラウドレンダリングサービス「CloudXR」。その実力を知るデモ体験会が、VarjoやLenovo等とのコラボレーションの元行われました。複数の参加者が異なるデバイスから、同じARモデルを見るという内容です。
高品質コンテンツ実現のクラウドレンダリング
「CloudXR」はNVIDIAが提供する、クラウド上でレンダリングしたAR/VRコンテンツを5G回線を使って配信するプラットフォームサービスです。AR/VRコンテンツをクラウド上でレンダリングして配信することで、高性能なPCやスマートフォンでなくともハイクオリティなAR/VRコンテンツを利用できるのが特長です。
体験会は5月、ドイツでのAutomotive Innovation Forumにて行われました。Autodeskの3Dビジュアライゼーションソフトウェア「Autodesk VRED」を用い、ポルシェの電動レーシングカーのデジタルツインを作成。ボディーカラーや光沢、タイヤの質感から光の反射までを正確に再現した、フォトリアルなモデルを作り上げました。
タブレットとヘッドセットで同時に体験
デモの特徴は2つの体験方法が用意され、複数の参加者が同時に体験できます。1つ目はタブレット端末をかざしてARコンテンツとして見るというもので、NVIDIAのプラットフォーム「Project Aurora」を通じてストリーミングされました。
2つ目は、Varjoの超高解像度VR/ARヘッドセット「XR-3」を使うもの。こちらはNVIDIA RTX A6000を搭載した、Lenovoのワークステーションに有線接続されています。
そして同時に最大5名の参加者が、コンテンツを体験できました。「XR-3」を装着してパススルーモードで体験する2名と、タブレット端末でARコンテンツを体験する3名です。コンテンツ内では、実際には異なる場所にいる参加者同士が、同じ空間にアバター姿で表示されました。かたやタブレット端末、かたや超高解像度ヘッドセットと処理能力の異なるデバイスでありながら、体験の共有を実現した点に、「CloudXR」の実力を伺うことができます。
NVIDIAは他社と共同のPoC(概念実証)などを通じ、「CloudXR」活用の道を提案しています。
(参考)NVIDIA