10月12日、オンラインゲームプラットフォーム「Roblox(ロブロックス)」は、アンチチートセキュリティのスタートアップByfron Technologiesの「参加(Join)」を発表しました。これにより「Roblox」は、ゲームの公平性を保ちつつ、開発者による個々のセキュリティ・チート対策の省力化を実現させる見通しです。
「LoL」「VALORANT」等のRiot Gamesから独立、大手ゲームでも採用
Byfron Technologiesは高性能かつ最先端のリバースエンジニアリング対策やタンパープロテクションを提供する米スタートアップ企業。世界最大規模のオンライン対戦ゲーム「League of Legends(LoL)」や「VALORANT」等を開発・提供するRiot Gamesのセキュリティチームから独立した企業であり、アンチチート・セキュリティソフトウェア「Hyperion」を開発・提供。このシステムは既にEpic Gamesの「Fortnite」やRespawn Entertainmentの「Apex Legends」等でも採用されています。
同社の公式TwitterによるとByfronは2021年より活動を開始、「ハッカーの悪意からゲーム開発者やゲームを保護すること」をビジョンとして掲げています。ゲーム開発者カンファレンスである「GDC2022」でも講演を行いました。
Today we are excited to announce Byfron is joining Roblox! Roblox and Byfron share a vision to improve experience security, protect the competitive landscape and allow developers and creators to focus on thinking big.
Hope to see you soon on Roblox!
— Byfron Technologies (@ByfronTech) October 11, 2022
開発者にもユーザーにも安全なゲーム空間を
「Roblox」は、9月に開催された開発者やクリエイター向けイベント「RDC 2022(Roblox Developers Conference 2022)」にて、セキュリティ対策に注力する旨を発表していました。本提携は、この具体策として明らかにされたものと見られます。
「Roblox」は、開発者向け公式ブログにて「彼らの深いドメイン知識とセキュリティエンジニアリングの専門知識により、強固なチート対策とセキュリティソリューションを構築するためのロードマップを加速していきます。これには、クライアントサイドおよびサーバーサイドのアンチチート対策、altアカウント(中古転売アカウント)の検出、開発者がチーターと戦うための追加ツールなどが含まれます」とコメント。あわせて、今後もセキュリティ強化を加速させるために開発者の協力を要請しています。