リアルタイムで選手を目の前に登場させる、試合会場に情報をARで重ねるなど、スポーツ観戦とXRを融合する取り組みが様々な企業から発表されています。
オランダのスタートアップBeyond Sportsが提案するのは、非常にユニークな観戦方法です。選手をボクセル調のアバターに変換してしまい、まるでゲーム画面のような試合をリアルタイムで観戦するというものです。
リアルタイムで動きを再現
6月20日、米国のナショナルホッケーリーグ(NHL)の試合が、YouTube等で配信されました。選手は全て、Beyond Sportsが「Blocky」と呼ぶボクセル調のアバターの姿で登場。実際の動きをリアルタイムで正確にトラッキングし、試合を繰り広げました。
選手の他、製氷車のオペレーターもアバターとなっていたり、ゴールシーンでは紙吹雪のようなエフェクトが飛ぶなど、視聴者をひきつける様々な要素が盛り込まれています。YouTubeのコメント欄にも、好意的なコメントが数多く並びました。
他のスポーツへ展開も
実際の仕組みとしては、選手にセンサーを装着し、動きをトラッキング。その上にアバター画像を重ねているとみられます。
Beyond Sportsは優れたトラッキング技術を有し、AIをベースとしたビジュアル化に強みを持つ企業です。同社はこれまでにもナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の試合で本技術を用いた他、NBAやドイツサッカー連盟、複数の放送事業者とも取組を開始しているということです。NFLの試合動画では、選手と同じグラウンドに立っているようなカメラの視点や、光や炎のエフェクトが楽しめます。
直接ARやVRを用いてはいませんが、まるでバーチャル空間に入ったかのようなスポーツ観戦を先取りする、ユニークな技術と言えそうです。
(参考)VRScout
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