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プロモ・マーケティング 2019.01.08

アウディ、車内で楽しむVR体験を開発 走行速度に合わせて変化

アウディが、2019年1月8日からラスベガスで開催される家電見本市、Consumer Electronics Show(CES)に、自動車内での使用を目的とした新VRコンテンツを出展することが判明しました。新コンテンツのタイトルは「Marvel’s Avengers: Rocket’s Rescue Run」です。Marvelの映画「アベンジャーズ」シリーズを題材とした作品です。車両の後部座席に座る人が、体験することを想定しています。

車のスピードと連動して内容が変化

「Marvel’s Avengers: Rocket’s Rescue Run」は、アウディとVRコンテンツ制作企業holoride、Disney Gamesの3社で共同制作されました。 アウディが2018年9月に公開した電気自動車e-tronでの使用が想定されています。

「Marvel’s Avengers: Rocket’s Rescue Run」の体験希望者は、e-tronの後部座席に座り、VRヘッドセット(※写真からはOculus Riftと推察)を装着します。VRヘッドセットを装着すると、ディスプレイには映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズの登場人物、ロケットが操縦する宇宙船の内部が表示されます。

「Marvel’s Avengers: Rocket’s Rescue Run」の特徴は、VRコンテンツ内の環境がe-tronの実際の走行速度と連動している点です。e-tronが加速すると宇宙船も加速します。e-tronが方向転換すると、その動きに併せて宇宙船も進行方向を変更します。

アウディは「Marvel’s Avengers: Rocket’s Rescue Run」の制作に使用された技術を、holoride社にライセンス供与する予定です。供与予定の技術には、走行速度とVR内の環境を連動させる技術も含まれます。将来的には、その他の開発者や自動車メーカーへの普及を目的とした、オープンプラットフォーム化も検討されています。

アウディのデジタルビジネス部門を統括する、Nils Wollny氏は今回発表された技術について「我々のプラットフォームとクリエイティビティが繋がることで、A地点からB地点までの単なる移動が、大冒険に変わるのです」とコメントしました。

別分野への応用も期待される

今回、供与が発表された一連の新技術は、自動車用のVRコンテンツの制作以外にも、VR体験施設での活用や、その他コンテンツ制作での利用など、様々な分野での応用が期待されます。

holorideは、今回発表された新技術の特徴について「ビジュアル体験と、利用者が実際に感じている知覚が一致した時、酔いなどの症状を飛躍的に軽減することが可能です。これは映画などを視聴する際も同様です」とコメントしています。

アウディのVR/AR関連の取組

アウディは、以前からVRやARに注力してきました。アウディの主な取組は世界各地に展開する自社ディーラーでのVRの活用です。「VRショールーム」と名付けられたこのプジェクトは2016年に始動し、開発と試験運用が続けられてきました。2018年12月には、全世界の1,000店舗のディーラーに「VRショールーム」の正式な設置が決定しました。

AR分野での取り組みとしては、2018年2月にテレビで流れるコマーシャルにも連動するiOS向けARアプリ『Audi quattro coaster AR』の配信をスタートしています。

(参考)VRFocus

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