アップルによるiPhoneやiPad等を利用した「ARカーナビ」の特許情報が公開されました。モバイル端末のカメラを運転席に設置し、リアルタイムの道路の映像に、ARでナビゲーションを表示するシステムについて記述されています。この特許は2019年1月に提出され、同年7月25日に公開されたものです。
道路映像にナビゲーションが表示される
出願内容によれば、モバイル端末のカメラでさまざまな道路情報を取得・解析し、端末画面に映し出されている道路上にリアルタイムで最適なルートを表示することができるとのこと。例えば、直進する場合は道路がハイライトで強調されたり、右折する際に矢印が表示されたりする模様です。
アップルは特許の前半部において、このARナビゲーションが実装されれば、ドライバーの道路情報に対する理解が向上する旨を主張しています。現在のカーナビでは地図上にナビゲーションが映し出されますが、このシステムではリアルタイムの道路映像に直接ナビゲーション指示が表示されるため、道路情報をより迅速に理解することができるとのこと。
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グーグルマップへの挑戦か、iPhoneやiPad“以外”にも対応
2012年にリリースされたアップルの地図アプリは、世界シェア1位のグーグルマップとの競争で苦戦を強いられてきました。さらに、グーグルマップでは歩行者に対応したARナビゲーションシステムがすでに実装されています(※一部地域限定)。しかし、移動中や自動車での運転時には使用できないため、今回のARカーナビが実装されれば、今のグーグルマップの一歩先を行く可能性が見えてくるかもしれません。
さらにアップルの申請した内容には、このシステムがiPhoneやiPad以外のポータブル端末にも実装することができることが記載されています。発表が噂されているAppleのスマートグラスへの実装も視野に入れている可能性は否定できないでしょう。
アップルは今までにも数々の新製品について報道されていますが、その中の一握りしか商品化されていません。今回公表された特許出願の内容が実現するのかどうか注目したいところです。
(参考)Next Reality