グーグルは5月7日に、GoogleマップのAR対応を一般向けに実装することを発表しました。街で道に矢印が出てくる夢のような機能です。
Pixelシリーズを使用しているユーザーは即日対応とのこと。シアトルに滞在中の筆者のGoogleマップにも、ほどなく実装が確認されました。早速どんな感じか試してみましたのでファーストインプレッションをお届けします。
まだ初期の段階を否めませんが、ナビゲーションが現実に重畳するイメージが体験できるものとなっています。
なお、体験内容は5月7日時点のものであり、使用中もアプリ上には「ALPHA」との記載がありました。今後アップデート等で仕様は変更となる可能性があります。
「徒歩」の場合のみ利用可能
AR機能は「徒歩」でのみ使用できます。自動車用のルートでは使用できないほか、公共交通機関との組み合わせで駅等まで徒歩の経路がある場合も使用はできません。
目的地を入力し、徒歩を選ぶとルート選択と当時に「ARを開始」ボタンがありますので、タップします。
方向転換をする地点にいると、このように大きな矢印が出現します。下部には平面マップが表示されます。スクリーンショットを撮ることはできませんでしたが、位置情報を検出した直後は、地面だけでなく建物や看板などの情報を読み取り、どの場所にいるのかを特定している様子が一瞬表示されます。
1つの交差点でいろいろな角度から矢印を見てみましたが、概ね交差点の中心にくるように表示されます。しかし、車が目の前を遮ったときなどは認識がはずれてしまい矢印の位置がずれることも。それでも指し示している方向に誤りはなかったのはさすがというべきでしょうか。
直進をする場合は、このように進行方向にポップが現れます(表記はマイル表示)。
歩いているときは使用不可
最も気になるのは、この状態で歩くことが可能かどうかというところですが……実際に試してみたところ移動中はAR機能は使用できません。
このような表示が出てしまいます。
また、AR表示中にスマホを下に向けると平面モードに戻り、再度スマホを掲げるように上げるとAR表示に切り替わるといった設定になっています。確かに、実際にAR表示をしたまま歩こうとすると目の前にスマートフォンをかざしながら前方が見えない状態で歩くことになるため、非常に危険です。
これは、「移動中はARを使わずに、交差点付近に差し掛かったらスマホをかざしてARで曲がる方向をチェックする」という使い方を示唆しています。ARで想起される「常にARがONで、ルートが見えている」状態とは少し違う使い方になります。
現時点では、方向転換の矢印の出現と進行方向の表示のみといった非常にシンプルなものでした。まだ「役に立つ」度合いも少ないところですが、今後のアップデートやいずれ訪れるであろうARデバイスでの利用などに期待したいところです。
GoogleマップのAR機能はPixelシリーズのユーザーに順次開放されるほか、他機種に関しても順次対応していくとのこと。詳細なスケジュールは明らかとなっていません。