スウェーデンのゲーム企業グループAonicは、VRゲーム開発スタジオのnDreamsを総額1億1,000万ドル（約160億円, 2023/11/22時点）で買収しました。
（提供：Aonic）
VRゲームの開発・パブリッシングに特化
スウェーデンのストックホルムに拠点を置くAonicは、傘下にOtherSide EntertainmentやMilky Tea、Exmox、TutoTOONSなどのゲーム開発スタジオを抱えるゲーム企業グループです。これまでにも2022年3月に、nDreamsへ3,500万ドルを出資していました。
nDreamsは2006年にイギリスのハンプシャー州で創業。VRゲームに特化した開発を行うほか、ゲームのパブリッシングなども手がけています。直近では700万本以上の売上本数を持つゲーム「PoweraWash Simulator」のVR版、「PowerWash Simulator VR」のパブリッシングも担当しています。
買収後も経営裁量は維持、さらなる規模拡大へ
2022年、nDreamsはAonicから資金調達を行い、従業員を250人に増加させました。「Play Station VR」や「Meta Quest」向けに、「シナプス（Synapse）」「ゴーストバスターズ：ライズ・オブ・ザ・ゴーストロード（Ghostbusters: Rise of the Ghost Lord）」などの話題作をリリースしました。また、「Near Light」など、VR/AR専門企業への出資も積極的に進めています。
（「Ghostbusters: Rise of the Ghost Lord」。提供：Aonic）
発表によれば、Aonicは中堅スタジオが成長できる分散・協調型の組織構造を作り上げており、今後もnDreamsは共同創業者のO’Luanaigh兄弟が率います。他の経営陣の地位や開発チームも変わらず維持されるなど、「慣れ親しんだリーダーシップの下で発展を続ける」としています。また今回の投資により、外部スタジオへの積極的な出資・買収を加速する可能性を示唆しました。
今回の買収について、nDreamsのCEOであるPatrick O’Luanaigh氏は、「1年半の共同作業の後、私たちはAonicという適切なパートナーを見つけたと確信しています」とコメント。AonicのCEOであるPaul Schempp氏は、「彼らをAonicファミリーに迎え入れ、最高のチームに私たちのスタジオを提供することは、私たちにとって自然なことです」と述べました。
（参考）プレスリリース
