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開発 2019.08.07

アマゾンのVR/AR制作ツール「Sumerian」がアップデート、プログラミング不要で表現力向上

8月2日、AmazonのVR/AR制作サービス「Amazon Sumerian」がアップデートされ、複数の新機能が実装されました。3Dオブジェクトが金属か非金属かなど、物体の性質を考慮した光の反射などが実現します。

「Amazon Sumerian」は、2018年5月に公開されたブラウザ上でVR、AR、3Dアプリケーションを簡単に作成できるサービスです。3Dグラフィックスや専門的なプログラミング知識は不要で、ユーザーは事前に準備されているデータや独自の3Dアセットをアップロードして、ウェブ上でVR/ARコンテンツを作成します。登録後1年は無料で利用可能で、その後は状況に応じて課金が発生します。

2種類のPBRマテリアルに対応

今回実装されたのは、物理ベースレンダリング(Physical-Based Rendering / PBR)、および同レンダリング用のライブラリなどです。PBRとは、モデル制作の際、光の流れをより正確にモデル化する方法でグラフィックをレンダリングしようとするアプローチです。

「Amazon Sumerian」のPBRは、「Metalness」と「Specular」という2種類のPBRマテリアルに対応しています。「Metalness」では金属仕上げと粗さ、「Specular」では光沢と反射に関する設定が行えます。どちらマテリアルでも、色やテクスチャーの詳細設定が行えます。

ライブラリも実装

今回のPBR実装に伴い、「Amazon Sumerian」にはPBR用のファイルライブラリが実装されました。2019年8月現在、ライブラリには、レンガや金属といった計11種類のマテリアルが含まれています。10種類の屋内・屋外環境用のハイダイナミックレンジイメージ(HDRI)による照明の設定も利用可能です。

また「Amazon Sumerian」を利用するユーザーは、自らが用意した HDRファイルをインポートして使用することもできます。ファイルサイズの上限は20MBです。

その他の新要素

PBR関連の実装と同時に、「製品コンフィギュレーターテンプレート」が「Amazon Sumerian」に導入されました。同テンプレートは、ユーザーがお気に入りのバージョンを設計してカスタマイズできるよう、拡張性の高い設定機能を備えた仮想製品ショーケースを作成するというもの。PBRにも対応しており、幅広い種類のマテリアルを、現実世界に非常に近い精度で表示できます。

(参考)Next Reality


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