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業界動向 2022.08.25

ARで「ドローンの通り道」可視化、つくば市で調査事業が開始 KDDI、ティアフォー、Psychic VR Labら

8月25日から、KDDI株式会社KDDIスマートドローン株式会社株式会社ティアフォー株式会社Psychic VR Labの4社は、複数のドローンと自動配送ロボットを組み合わせた物流サービスの調査事業を開始します。本事業ではAR技術を用いて、現実空間にドローンの飛行経路を可視化。この「空の道」を含むARコンテンツ群を、都市連動型空間メディアとして、地域活性化に活用する取り組みも行われます。

この取り組みは、内閣府から採択された「先端的サービスの開発・構築等に関する調査事業」の一環で、茨城県つくば市の協力のもと実施されます。サービス化は2023年度以降を見込んでいます。

実証を重ね、ルール整備の促進を図る

本調査が実施される茨城県つくば市は、公共交通機関が少ない、いわば「クルマ社会」です。自家用車がなければ、周辺地区における買い物や処方薬の受け取りなどが難しい状況が続いています。さらに日本全国で同じ課題を抱える都市は多く、物流分野の人手不足も深刻化しています。したがって、ドローンや自動配送ロボットを活用した物流サービスの実装が期待されています。

本調査では「有人地帯における補助者なし目視外飛行 (レベル4飛行)」を想定し、KDDIスマートドローンの運航管理システムを使った複数ドローンの飛行を遠隔管理します。併せて、ドローンと自動配送ロボットが連携した配送サービスも実施。複数台同時運航時のリスク評価基準や輸送ルールの整備を目指し、安全な輸送を実現するための調査を行います。

ドローン飛行への不安を取り除く「空の道」、メディアとしても活用

今回の取り組みでは、生活圏内のドローン飛行に不安を感じる住民への対策として、ドローンが飛行する経路および運行情報をARコンテンツとして表示します。住民はスマホなどのデバイスを通して、ドローンが通る「空の道」をリアルタイムで確認できます。

この「空の道」は都市連動型空間メディアとしての役割も担い、AR技術を用いた「リアルメタバース」、バーチャル空間の社会実装の調査も行われます。

つくば市の住民はスマートフォンやデジタルサイネージを通じて、オンラインのバーチャル空間にアクセスすることでき、つくば市独自のARコンテンツの発信も可能です。

また、株式会社Psychic VR Labが提供するXR表現を学ぶ「NEWVIEW School」の拡張版である教育プログラムも開催。Web3.0時代のコンテンツ制作、情報発信に必要なスキルを総合的に学ぶことが可能です。本プログラムを通じ、つくば市民や事業者が最新テクノロジーを活用した自己表現にチャレンジできる環境の構築を目指します。

(参考)プレスリリース


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