VR空間内でのCAD編集ツールを提供するスタートアップMindesk社が、シードラウンドで90万ドル(約1億円)の資金調達を行いました。今回の資金調達により、本社をイタリアのバーリから米国サンフランシスコに移転、両国を拠点に開発を続けます。
「デザイナーとクライアントの摩擦」を減らす
MindeskはVR内でCADデータのビジュアル化や編集を可能とする、「Rhinoceros」や「Grasshopper」といったCADソフトウェア向けのプラグインを手がけています。2017年にはHTCのVRスタートアップ支援プログラム「Vive X」第2期に選定されており、今回もHTC、および複数のベンチャーキャピタルから出資を受けます。
CEOのGabriele Sorrento氏は建築家としての経歴も持ち合わせています。同氏はデザイナーとクライアント間の摩擦を減らすことを目指しており、両者がデザイン段階から共同でプロジェクトを見直したり、編集したりできるツールの開発を行っています。
Sorrento氏は「(Mindeskの製品を使うことで)デザイナーはリアルタイムにアイディアを修正でき、クライアントも同時にVR内で編集を行えます。両者は一層コラボレーティブな関係を構築できるわけです」とコメントしました。
対応エンジンを拡大予定
同社は2018年11月にはゲームエンジン「Unreal Engine」などで知られるEpic Gamesと提携発表しています。Unreal Engineに同社のソフトウェアを統合、ゲーム以外の建築や製品設計などにおけるUnreal Engineの使用を支援します。さらにSolidWorks向けバージョンのリリースも予定しており、2019年2月にクローズドのベータ版をリリース、本格的対応の準備を進めています。
3Dデータ×VRの活用を進める取組は、下記の記事でも紹介しています。
(参考)Road to VR
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