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業界動向 2022.07.29

TikTokのByteDanceがバーチャルSNS開発企業を買収 Picoに続き事業強化

動画プラットフォーム「TikTok」のByteDanceが、XR関連事業の強化に動きました。同社はバーチャルソーシャルプラットフォーム運営のPoliQを買収することを明らかにしました。ByteDanceによるPoliQの買収総額は数千万元と報じられ、PoliQ創設者のMa Jiesi氏は、Picoに属するソーシャル部門のトップに就くということです。


(画像: ByteDance)

アバターアプリやバーチャルSNSを開発

今回買収が報じられているPoliQは、同社公式サイトによれば「2次元のアバター画像カスタマイズシステム」と「バーチャルキャラクターの顔と体のモーションドライブシステム」をコア技術としています。過去にはスマートフォンアプリ「Vyou」を提供、モーションキャプチャーを取り入れ、ユーザーが作ったアバターで交流するという内容でしたが、2022年3月にサービスを中止しました。現在はアバターを使ったバーチャルSNSを開発しており、モバイル端末、PC、VR/ARをカバーするマルチプラットフォームのバーチャル空間を目指すとしています。

なお、ByteDanceは2021年8月、VRヘッドセットメーカーのPico Technologyを買収。「当社がVR(デバイス事業)に参入し、この新興分野での長期的な投資を行う上で助けとなる」と発表しています。

VRデバイスだけでなく、メタバースへも進出?

Pico買収時、ByteDanceは「VR/AR分野の長期的な研究開発に投資し、インタラクティブシステムや環境理解などで多くの技術的成果を上げてきた」と説明。今後はPicoをVR関連事業に統合し、製品開発やデベロッパーエコロジーへの投資をさらに強化する、としていました。

PoliQ買収により、ハードのみならずバーチャル空間やメタバースの領域に進出を広げるのか、ByteDanceの戦略が注目されます。また同じ中国では6月、大手IT企業テンセントがメタバース部門の立ち上げを認めるなど、国レベルでの動向にも変化が生まれているようです。

(参考)The Coin Republic36Kr Japan


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