中国のVRヘッドセットメーカーPico Interactive(Pico)が、新たな一体型VRヘッドセットのリリースに近づいている模様です。米国連邦通信委員会(FCC)から関連文書が公開されました。
Pico Interactiveは2015年4月に設立された中国のVRヘッドセットメーカーです。コンシューマ向け一体型VRヘッドセット「Pico Neo 3 Link」などを開発・販売しており、直近では中国外への展開を意識したコンテンツ拡充などを行っています。
Proはアイトラッキング、フェイストラッキングも
今回FCCから公開された文書では多くは判明していませんが、デバイス名の他いくつかの特徴が記されています。デバイスは中国のGoertek(ゴアテック)製造で、OSはAndroidベースです。新モデルは「Pico 4 Pro」と「Pico 4」の2種類であり、「Pico 4 Pro」はアイトラッキングとフェイストラッキング機能を備えているようです。またコントローラーも刷新され、コントローラーとヘッドセット本体の色は「Pico Neo 3」同様の白色となるようです。
なお、Picoは「Pico Neo 3 Link」をヨーロッパ向けに展開開始した際、1年以内に後継機種を出す考えをほのめかしていました。
Picoは「Meta Quest 2」の対抗馬となるか
Picoは米国参入の兆しもあり、一般消費者市場へ「Pico Neo 3 Link」普及を進める計画がはっきりと伺えます。Picoが攻略を狙うコンシューマ向け一体型VRヘッドセットは、現在Metaの「Meta Quest 2」が最大シェアを有する一強体制となっています。
しかしMetaが開発中の次世代デバイス「Project Cambria」はハイスペック・多機能・ビジネス用途を打ち出しており、「Meta Quest 3」とでも呼ぶべきコンシューマ向けの次世代VRヘッドセットは未発表。仮にPicoが「Meta Quest 3」よりも先に「Pico 4」をリリースすれば、市場の風向きに変化が生まれるかもしれません。