英国のIT企業SenSatは、中国の大手IT企業テンセントやベンチャー投資企業からシリーズAで1,000万ドル(約11億円)の資金調達を実施しました。
インフラ分野はまだデジタル化が進んでいない
世界経済が今の成長速度を維持するには2040年までに約94兆ドル(約1京円)ものインフラ投資が必要とされていますが、インフラは世界的にもっともデジタル化が進んでいない分野のひとつ。もし現実に存在する世界全体をデジタル化できれば、ビルや橋、トンネルなどの建築物を要する大規模なインフラ事業計画の改善につながります。
AIを使用して現実世界をデジタル化
SenSatの提供する「Mapp」は、AIを使用して現実世界の“デジタルコピー”を作ることができるサービスです。ロケーションデータをデジタル化することにより、大規模なインフラ計画でも十分な情報を元に意思決定ができるだけでなく、安全性・コスト効率・建築にともなう廃棄物の問題、プロジェクト内の協力関係などが改善されます。
今回の資金調達に関して、出資元であるテンセントホールディングスのチーフヨーロッパ代表、Ling Ge博士は「SenSatのサービスがスマート産業の普及拡大に役立つことを楽しみにしています」と、同社への期待を語りました。
Mappの活用で現場での作業時間を大幅に短縮
Mappは現在30を超える国際インフラ企業が使用しています。その一例として、英国のとある洋上風力発電プロジェクトでは52kmの地下送電線をデジタルデータ化。その結果、現場での作業時間を200%短縮しています。
(参考)TechCrunch