VRコンテンツの制作に向けてKickstarterなどのクラウドファンディングを行うことは、欧米では頻繁に行われています。日本国内では、まだあまり事例がありませんが、代表例がクリエイター・仁志野六八氏による「戦艦大和VR復元計画」です。そのバージョンアップのため、第二期となるクラウドファンディング「戦艦大和VR復元計画第二期:戦艦武蔵最終時の建造」がスタートしています。
そのプロジェクト名の通り第二次大戦中に海に沈んでしまった史上最大の戦艦・大和の原寸大モデルをVR内で復元し、その中を歩いたり、甲板からの海の眺めを楽しめるようにするというもの。2014年12月にCampfireにて、第一期のクラウドファンディング「戦艦大和バーチャルリアリティ復元計画:「乗れる、そして動く実物大の大和」を建造。」を行い、目標金額の100万円をわずか1日半で達成。最終的には約540万円の開発資金を集めました。
VR戦艦大和の建造が進む中、仁志野氏はOculus Riftの発売時期と合わせるべく戦艦大和の公開時期を延期。さらに第二期として戦艦大和復元計画のバージョンアップを行うことを決意、2015年にシブヤン海に沈んでいることが発見された戦艦・武蔵の再現にも挑むとしてクラウドファンディング「戦艦大和VR復元計画第二期:戦艦武蔵最終時の建造」を開始しました。今回の目標金額は200万円、記事公開時点で2ヶ月半(77日)の募集期間です。
Campfireのページでは、軍事マニアでもある仁志野氏の熱いメッセージが記されていますので、引用します。
かつて大海原を駆け回った日本海軍の艦艇たち。
それらの雄姿と活躍は歴史に燦然とした輝きをはなっていました。しかし、第二次世界大戦の終焉とともにその全てが歴史の波間に消えていきました。
ある者は戦いの中で姿を消し、生き残った艦艇たちも全て解体され、我々はその姿をどこにも見ることはできません。そして戦いの後、日本海軍の記録をつづる多くの物語が作られてきました。
荒波を切って進む艦艇、巨大な主砲を咆哮させる戦艦、飛行甲板でエンジンを轟かせて出撃の刻を待つ艦載機の群れ・・・。その中でひときわ日本人の心に刻まれた艦、
「史上最大の戦艦 大和・武蔵」。
その姿は後世の人々の想像をかきたててやみません。歴史・軍事マニアが常に心に思う夢、
「軍艦の雄姿をこの目で見てみたい」
「軍艦に乗ってみたい」
我々はその憧憬を想像の中でかたちづくるしかありませんでした。現代の我々は、その雄姿を見ることは叶わぬ夢なのでしょうか。
200万円以上の資金が集まった際は、さらに細部を作りこむストレッチゴールが設定されています。
完成時にコンテンツが配布されるのは5,000円以上の寄付に対して、竣工時の式典への招待なども含まれています。
太平洋の波間に沈んでしまった戦艦の再現という夢をVRで実現しようとする個人VR開発者のプロジェクト。気になる方はぜひCampfireの募集ページをご覧ください。
Campfireの募集ページはこちらから。
(参考)
株式会社神田技研(仁志野六八氏)公式サイト
http://www.kanda-giken.co.jp/