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業界動向 2021.10.31

メタがVRフィットネス「Supernatural」開発元を買収 スタジオ買収は2年間で6社

メタ(旧フェイスブック)は、VRコンテンツスタジオ「Within」の買収を発表しました。Withinは、サブスクリプション形式のVRフィットネスアプリ「Supernatural」を提供している老舗のVRコンテンツスタジオです。メタとしては初めての買収ですが、フェイスブック時代からと合算すると、ここ2年間で6件目のスタジオ買収。同社がメタバース構築に向けて、VRコンテンツの拡充を強める方針が一貫しています。

Oculus Quest向けに登場した「Supernatural」

「Supernatural」は。一体型VRヘッドセットOculus Quest向けに2020年4月から配信されているVRフィットネスアプリ。

有名アーティストの楽曲をBGMに、美しい風景の中でフィットネスが楽しめます。ゲーム性のあるフィットネスアプリといった趣で、実際にコースを選択し、コーチの指導を受けながら家でワークアウトができるというもの。ジムと同様に月額課金型のサブスクリプションを採用しています。

日本国内では提供されていませんが、ストアのレビューの数をからは中堅の人気VRゲームと同程度のユーザーがいること、星が最大5中4以上と高評価なことが確認できます(同様にOculus Quest向けの定番フィットネスアプリ「FitXR」はレビュー数が1.5倍ほど多いものの、評価は3)。

老舗VRスタジオWithin

開発を手掛けているWithinは、2014年Vrseという名前で創業。2016年に名称変更を行ない、VRにおけるストーリーテリングを追求してきた老舗のVRコンテンツスタジオです。創業者である映像監督クリス・ミルク氏は、プレゼンイベントTEDに複数回登壇「VRは究極の感情移入装置である」との言葉を語ったことなどで知られています。

メタは、フェイスブック時代から通算で6社目の買収となります。これまでも、最も売れている人気VRリズムゲーム「Beat Saber」開発元やFPS「Onward」開発元を買収してきました。

今回の買収後もWithinは独立してフィットネスアプリの開発を続けるとのこと。メタの後押しを受けて、さらなる楽曲や機能、コミュニケーション体験が追加されるようです。また、買収の発表の中には、「将来のハードウェアの体験を強化する」といった文言や「フィットネスVRアプリを開発する他の開発スタジオを支援する」といった文言が含まれています。

メタは、2021年10月末の社名変更に伴い、日常を過ごすことになるメタバース構築を宣言。日常的なアクティビティの例としてはフィットネスも挙げられていました。

(参考)Oculus Blog


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