スウェーデンに本拠を置く自動車メーカー・ボルボは2021年11月23日、イスラエルのスタートアップ企業Spectralicsへの出資を発表しました。出資はボルボのベンチャーキャピタル投資部門であるボルボ・カーズ・テックファンド(Volvo Cars Tech Fund)を通じて実施。同社の技術を活用し、自動車向けARヘッドアップディスプレイの開発を推進することが狙いと思われます。
ARヘッドアップディスプレイ向けの技術を有するスタートアップ
Spectralicsはイスラエルに拠点を置くスタートアップで、独自の光学フィルム技術、および画像処理技術を有しています。
同社の主要技術のひとつである「多層薄膜コンバイナー(Multi-Layered Thin Combiner、MLTC)」は、あらゆる形状やサイズのシースルー表面に適用できる薄膜光学フィルム。この技術を自動車の窓に組み込むことで、ガラス上に画像を重ねて表示することができます。特にフロントガラスに組み込むことで、広視野のARヘッドアップディスプレイを実現できるとしています。
ボルボは近年AR/VRを活用した取り組みに着手しており、同社の乗用車の3Dモデルを公開しているほか、フィンランドのXRヘッドセットメーカーVarjoと提携して乗用車の開発や運転にXRを活用するなどの事例もあります。
(参考)プレスリリース