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業界動向 2022.08.10

HTCがバーチャルプロダクションシステム「VIVE Mars CamTrack」発売、高度な制作環境をコンパクトに

HTCは8月8日、バーチャルプロダクションシステムVIVE Mars CamTrackの販売を開始しました。プロフェッショナルレベルの映像制作を、手軽なセットアップやコンパクトな機材で実現します。

VIVEトラッカーでカメラの動きを捕捉

「VIVE Mars CamTrack」は、カメラのトラッキング情報を取得しながら、実写の俳優と背景のCGデータを、リアルタイムで3D合成するバーチャルプロダクションシステムです。「VIVEトラッカー」等のHTCの既存プロダクトを活用、小規模なプロダクション・スタジオでも手軽に制作が行える環境を提供します。

撮影対象とできるエリアは最大で10メートル四方。2~4個のベースステーションを設置し、カメラとキャリブレーションボードにVIVEトラッカーを取り付けます。「Rover」と呼ばれる装置がトラッキングデータをMars本体に送信し、ベースステーションでVIVEトラッカーとRoverの正確な位置情報が決定される仕組みです。撮影時にカメラがアクターに合わせて動くと位置情報が送信され、背景のCGデータがリアルタイムで連動。アクターが実際に背景のシーンの中にいるかのような、リアルな映像を作ることができます。最大で3台のカメラのトラッキングが可能です。

まずは北米と欧州、追って日本でも展開

3Dレンダリングエンジンとしては、Unreal EngineのLive Linkプラグイン、FreeD データ プロトコルに対応しています。HTCはセットアップの簡便さや機材がコンパクトである点、コストにおいてメリットがあるとコメント。「バーチャルプロダクション技術を多数のスタジオ、個人制作者に届けたい」としています。

「VIVE Mars CamTrack」の価格は5,000ドル。ベースステーションとVIVEトラッカー(3.0)各2台ほか、USBケーブル等の付属品一式が含まれています。発売当初は北米、カナダ、ヨーロッパが販売の対象で、数か月内にオーストラリア、中国、日本、韓国、台湾での販売も開始予定です。

(参考)HTC BlogVIVE Mars CamTrack


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