8月7日、ゲームエンジンUnreal Engine 4の最新版となるバージョン4.17がリリースされました。
VR/AR関連機能では、Appleが展開するiOS用AR機能向けの開発ツールARKitへの実験的対応や、テレビ・モニターにVR体験者とは別のカメラを表示する「スペクテイタースクリーン」などが追加されています。
ARKitを実験的サポート
また、アップルがiOS11で対応予定のARKitの実験的なサポートを開始しました。WWDCで行われたデモ「Wingnut AR」はUnreal Engineで制作されており、同開発チームの作業をもとに実装が行われているとのことです。
さらに同様にグーグルのAR機能であるGoogle Tangoを扱うためのプラグインも実験的に追加されており、6軸モーショントラッキング、エリアラーニング、環境再構築、その他のTangoの機能をサポートしています。
なお今回のARKitサポートやGoogle Tangoプラグインは開発段階の実験的なものであり、APIやインターフェースは今後変更となる可能性があります。
三人称視点で周囲の人にも分かりやすく
スペクテイタースクリーンでは、PlayStation VR用ソフト『THE PLAYROOM VR』で使われていた“ソーシャルスクリーン”のような機能を提供します。
これを用いると、VRプレイヤーはヘッドセットを通して一人称視点で、周囲の人にはテレビやモニターを通して三人称視点で見えるといった、異なるカメラの扱いを実現することができます。
以下のデモでは、三人称視点と一人称視点での見え方の違いが実践されています。
スペクテイタースクリーンでは単に観衆が分かりやすく体験の様子を見られるだけでなく、『THE PLAYROOM VR』のようにVRプレイヤーとモニタープレイヤーで分かれて遊ぶことも可能です。
その他のVR関連機能としては、バーチャルカメラを通した視界をVR空間内から見ることが出来るVRカメラプレビューの追加、Daydreamでのパフォーマンスを向上させるダイレクトマルチビューのサポートが行われました。
(参考)
Unreal Engine 4.17 Adds VR Spectator Screen, ARKit Support / UploadVR(英語)
https://uploadvr.com/unreal-engine-4-17-adds-vr-spectator-screen-arkit-support/
Unreal Engine 4.17 Released! / Unreal Engine Blog(英語)
https://www.unrealengine.com/ja/blog/unreal-engine-4-17-released