Home » 小中学生が3Dスキャンでまちづくり体験、鳥取県立美術館の「開館500日前イベント」で


活用事例 2023.11.27

小中学生が3Dスキャンでまちづくり体験、鳥取県立美術館の「開館500日前イベント」で

11月5日、鳥取県倉吉市は小田急電鉄と協力し、「鳥取県立美術館・開館500日前イベント」を開催しました。本ワークショップには、市民を中心に4,000人以上が来場。小中学生が手づくりした美術作品を3Dスキャンし、一般公開するワークショップも開かれました。

鳥取県倉吉市は、国内で最も後発の県立美術館「鳥取県立美術館」が2025年に開館することを受け、地域の魅力発掘、デジタル環境整備などを目指した地方創生推進事業「ひとを育て、まちを育てる、くらしよし倉吉プロジェクト」を実施しています。

今回、同プロジェクトの「デジタル教育事業」の一環として、まちづくりワークショップ「小・中学生が思い描く“理想の倉吉市”ジオラマ」を開催。倉吉市の子どもたちが手づくりしたジオラマを3Dスキャンし、3D CGやARコンテンツの共有サービス「Sketchfab」で保存・公開しました。

株式会社Moguraがワークショップの企画立案を支援したほか、ジオラマの3Dモデルを制作・公開するワークフローを作成。イベント当日には3Dスキャンのサポートを行いました。また、倉吉市の公式メタバース「バーチャル倉吉」の企画・制作も担当しています。

子どもたちの手づくり3Dモデル、地域の文化資源などをモデルに

本プロジェクトの公式ページで、全30作品が閲覧できます。子どもたちがモチーフにした生きものや静物のほかに、倉吉市内の建物をモデルにしたジオラマも作られました。「僕が通っている 大好きな幼稚園です😄」といった作者コメントも付されています。


(子どもたちが制作したジオラマ例。出所:鳥取県倉吉市)


(子どもたちが制作したジオラマ例。出所:鳥取県倉吉市)


(子どもたちが制作したジオラマ例。出所:鳥取県倉吉市)


(子どもたちが制作したジオラマ例。出所:鳥取県倉吉市)

市民の美術作品を、気軽にデジタルアーカイブ

市民参加の美術教育は全国で行われていますが、作品の搬送・保存・公開に一定の労力がかかります。3Dスキャン技術を使えば、作品データの受け渡しや情報発信が行いやすくなると期待されます。

ジオラマの3Dモデルはクリエイティブ・コモンズライセンス(CC-BY-NC-SA 4.0)で公開されており、非-商用利用であれば、学校や保護者などの第三者でも二次利用できます(出所の表示とCCライセンスの継承が必要です)。

今回のワークショップを企画した倉吉市役所(総務部企画課・美術館まちづくり推進室)は、「倉吉市では県立美術館が出来るにあたり、『子どもたちに”理想の倉吉市”を想像してもらう』ことを目的として、アナログでのジオラマ制作の取り組みを行っていました。デジタルデータでのアーカイブを行うことで、webを通して市外への発信を行ったり、子どもたちが自分の作品をいつでも・どこでも見返せるようになる。教育におけるデジタル技術の活用を、今後とも模索していきたい」とコメントしました。

(参考)プレスリリース

株式会社Moguraは、Mogura VRの運営会社です。


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード