アメリカの小売チェーン、ザ・ホーム・デポ（The Home Depot）は、ARを活用したショッピングサービスで注目を集めています。同社はスマートフォン向けアプリとモバイル版WebサイトでAR機能を提供、ユーザーのコンバージョン率にプラスの影響をもたらしています。
ザ・ホーム・デポは、同社のWebサイトで販売されている商品を、ARで好きな場所に設置できる「試し置き」サービスを提供しています。スマートフォンで映した現実の自宅にARの家具を表示し、サイズやデザイン等をチェック可能。ARに対応している製品の総数は非公表ながらも、その点数は「1つの店舗あたりに置ける種類よりも多い」と説明しています。
オンライン販売を手堅くサポートするAR
新型コロナウイルスの流行後、ザ・ホーム・デポはオンラインでの販売に大きくシフトしました。特にアプリとモバイルWebサイトからのエンゲージメント率が高く、第2四半期（※8月2日まで）は、売上に占める割合のうち、オンライン販売は14%以上。トータルでは、前年比で倍近く増加したことを報告しています。
Digital Commerce 360は、ARサービスがエンゲージメントとコンバージョンを高めたと解説。ザ・ホーム・デポのVPであるJustin Burleigh氏によれば、「ARはモバイル端末で利用できる、最良のシームレスな体験である」とコメントしています。
ザ・ホーム・デポのオンライントラフィックの3分の2は、モバイル端末からのアクセスとなっています。また、ARサービスを利用した顧客のコンバージョン率は、非使用者と比べて2倍から3倍に達していることが確認されています。
