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3Dモデル活用 2018.01.01

VR用アバターの服を売買 ファッションマーケットがオープン

2017年末から、キャラクターになってYouTubeに動画をアップロードするバーチャルYouTuberが盛り上がりを見せています。VRにおける自分の分身ことを「アバター」と言います。このアバターをいかに表現するか、2018年は色々なサービスが登場しそうです。

リンデン・ラボが手がけるソーシャルVRプラットホーム「Sansar」は、ユーザーがアバター用に製作した洋服を売買することができるファッションマーケットをスタートしました。リンデン・ラボは2000年代後半にメタバース(仮想世界)のオンラインゲーム『セカンドライフ』を開発した企業です。

公開されているクリエイターベータ版『Sansar』はすでに多くの注目を集めています。秋に『Sansar』内で行われたハロウィーンコンペでは、ユーザーの作り上げたコンテンツは圧倒される雰囲気を放ち、どの作品も完成度はとても高いです。また先週から、ハリウッドミュージアムをバーチャル空間に作り、スター・ウォーズの映画グッズ展示もスタートしています。

本物のような材質を再現

今回のファッションマーケットは、映画・ゲーム業界で3D衣装を作るときに使用するツール『Marvelous Designer』に対応しています。ユーザーは洋服のビジュアルについてボタンや布の折り目、アクセサリーまで材質・素材にこだわりながら作り込むことができます。

『Marvelous Designer』は、数々のブランドやデザイナーたちが使用するファッションデザインソフトウェアを開発するCLO Virtual Fashion Inc.の製品です。『Marvelous Designer』を使うことで、シンプルなTシャツから複雑なアウターウェアまであらゆるタイプの衣装デザインが可能になります。「Sansar」のユーザーは着方やスタイルをアバターに合わせてカスタマイズする時に、本物の布を使っているかのようにシミュレーションをすることができます。

アバターファッションの重要性

リンデン・ラボのCEOであるEbbe Altberg氏はアバターファッションについて次のように語っています。「ユーザーがアバターのファッションを自ら作成することが、いかに重要で貴重なものであるかということを、セカンドライフを通して経験しました。Sansarではアバターファッションがもっとわくわくする次なるステージへ進んでいくでしょう。Marvelous Designerを取り入れたファッションマーケットでは、着ている服をただ取り変えるだけでなく、フィット感やスタイルを自分好みに調整することを可能にしています。袖をまくったり、襟をゆるめたり、スカーフを好きなように巻くことができるようになります。」

リンデン・ラボはこの新しいファッションマーケットが、ユーザーにとって創造的なビジネスチャンスになると考えています。『セカンドライフ』では、過去15年間でユーザーたちは約20億個のバーチャル商品を作成しました。ユーザー間で5億ドルの経済が生まれ、その中でアバターファッションは大部分を占めています。バーチャルファッションビジネスで数百万ドルを得たデザイナーもいます。

現在『Marvelous Designer』では『Sansar』の新規および既存のユーザー向けに60日間無料で使用できるトライアルを行っています。

(参考)

Time to Dress to Impress—in Social VR / VRScout (英語)
https://vrscout.com/news/time-dress-impress-social-vr/

Sansar 公式サイト
https://www.sansar.com/

Marvelous Designer 公式サイト
https://www.marvelousdesigner.com/product/overview/

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