サムスン(Samsung)が、2019年6月から以後数か月にわたって、VR/ARの関連製品を継続的にリリースしていくことを明かししました。この発表は、2019年5月29日から31日にかけて、カリフォルニアで開催された「Augmented World Expo 2019(AWE)」の壇上で行われました。
サムスンのVR/AR部門について
サムスンは、これまでスマートフォン向けVRヘッドセットGear VRや、PC向けハイエンドVRヘッドセットOdysseyシリーズを展開してきました。自社でのハードウェア開発以外にもVR/AR分野について幅広く取り組んでおり、2018年4月には、インディーVRビデオ制作スタジオに資金援助を行うプログラム「Pilot Season」を始動。2019年5月には、ARディスプレイ開発を行うDigiLensに出資を行いました。
Gear VRに関する振り返りも
今回の発表は、サムスンのVR/AR関連戦略の説明という形式で、同社の「XRとゲームに関するデベロッパーリレーションディレクター(※)」Farshid Fallah氏が行いました。同氏の戦略説明では、上記の発表のほか、サムスンの新型スマートフォン「Galaxy S10」のAR機能の解説や、同社のVR部門に関する振り返りが行われました。
VR部門についてFallah氏は「Gear VRは(VR分野への参入としては)良い最初の一歩でした」と語り、Gear VRの功績をアピール。一方で「しかし状況は、あの頃とはもう違います」と説明し、VR市場全体の進歩に関する見解を述べました。
(※デベロッパーリレーション(Developer Relations):社外開発者と自社製品との繋がりを作り上げるマーケティング施策)
製品の詳細は明かされず
2019年6月4日現在、サムスンが販売を予定している製品の詳細は判明していません。どの分野(VR/AR)の製品が、何点発売されるのかも不明です。2018年10月の「Odyssey +」のリリース以降、サムスンはVR関連の情報を発信していませんが、過去に視野角(FOV)が180度以上の新型VRヘッドセットの特許を申請していたことが、2019年1月に判明しています。同ヘッドセットが、今回の発表で告知された新製品に含まれる可能性は、十分に考えられます。
サムスンの直近の動向はこちら。
(参考)Road to VR
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