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テック 2017.02.26

一体型VRデバイスで手を動かす クァルコムとLeap Motionが提携

2016年に主要なVRヘッドマウントディスプレイが登場しましたが、ハードウェアの進化はとどまるところを知りません。

PCやスマートフォンを使うことのない一体型、そしてゲームコントローラーなどを使わないより直感的な操作が求められています。

クアルコムは、ハンドトラッキング技術を持つLeap Motionと提携し、クアルコムの一体型VRHMD向けのプラットフォームにハンドトラッキングを搭載することを発表しました。

ハンドトラッキング搭載一体型VRHMDの登場

ハンドトラッキングは、手の動きを読み取ってVRに反映させる技術のことで、利用するとプレイヤーがVRでより自然に、直感的に行動できるようになります。メニュー画面を触って選択したり、VR内の物体を持ったりと、さまざまな動作が可能になります。

Leap Motion社は赤外線センサーで手の動きをトラッキングする同名のデバイスをWindowsPC向けに当初はマウス等の代わりになるデバイスとして発売しています。現在では、VRでの活用に舵を取り、現在モバイルVRデバイス向けの新モデルを開発中です。

クァルコムは、スマートフォン向けのプロセッサSnapdragonシリーズを開発・提供していることで知られています。2016年9月にPCもスマートフォンも使わない一体型のVRヘッドマウントディスプレイを発表し、各メーカーに対してリファレンスモデル(お手本のような位置づけ)として提供しています。

Leap Motionを搭載した一体型VRHMDは、2月最終週から開催されるサンフランシスコのGDC、バルセロナのMWCの2つのイベントで展示予定です。

今後の展開に注目

クアルコム・テクノロジーズのティム・ランド副社長はこのように述べました。

「この自由に持ち運ぶことができるVRヘッドマウントディスプレイは、手の動きなどを利用した自然なユーザーインターフェースを提供します。消費者がより直感的にVRコンテンツを利用できるようになり、利用者のVR体験を一変させるでしょう。VRテクノロジーをリードするLeap Motionと協力して、これを成功させるのが楽しみです。」

Leap Motionの最高技術責任者、David Holz氏は次のように期待を寄せています。

「技術の不足は技術の進歩を促します。手で直感的に操作ができ、ポジショントラッキング機能を備えているこの独立型VRヘッドセットは、これまでのものとは全く違います。VRに必要なクオリティ、没入感、使いやすさなど技術の向上を促進させるでしょう。クアルコムのようにモバイルVRの処理技術を牽引する企業と提携することは、VRを真に普及させるための重要なステップであり、人類の経験を根本的に変える可能性を秘めています。」

クアルコムは、発表にあわせて新しいVR開発キット(VRDK)を公開し、開発者がいち早くSnapdragon 835を搭載したVRHMDにアクセスできるようにしました。

クアルコム・テクノロジーズの社長、クリスティアーノ氏は以下のように述べています。

「この新しいVRDKにより、VR開発者のゲーム、ビデオ、教育、ヘルスケアなどのアプリケーション開発を促進する高度なツールを提供します。ケーブルに束縛されない、真のモバイルVRによって実現されるエキサイティングな体験には大きな可能性が秘められています。モバイルVR開発者は今後より効率的にSnapdragon 835(クァルコムの最新のモバイル向けプロセッサ)のVR対応製品で魅力的なコンテンツを提供できるようになることを嬉しく思います。」

VRDKは2017年の第2四半期に発売される予定で、2017年後半に出荷予定のSnapdragon 835を搭載したデバイスのVR性能の向上の手助けをするように設計されています。

(参考)
Qualcomm and Leap Motion Partner on Mobile VR Hand Tracking(英語)
http://www.vrfocus.com/2017/02/qualcomm-and-leap-motion-partner-on-mobile-vr-hand-tracking/

Leap Motion
http://blog.leapmotion.com/charting-the-course-for-mobile-vr/

 

※Mogura VR は、VRFocusとパートナーシップを結んでいます。


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