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PlayStation VR2 2021.03.14

【PSVR2?】PS5の次世代VRデバイス情報まとめ 接続方法や発売日は?

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が、PlayStation 5(PS5)向け「次世代VRシステム」を開発中であると正式発表しました。これまで「PSVR2」の仮称で呼ばれていた本デバイスは、現在販売されている「PlayStation VR」(PSVR)から大きく進化することが明かされています。

この記事ではこれまで発表された情報や特許などで判明した開発情報を元に、PS5向け次世代VRシステムの詳細を紐解きます。

目次

1.PS5向けの「次世代VRシステム」とは?
2.接続方法は「ケーブル1本」
3.VRコントローラーにはPS5の機能を搭載
4.発売時期や価格は?
5.新機能や開発状況のうわさ
5-1.コントローラーに搭載された「指トラッキング」
5-2.口や表情の動きを反映する「顔トラッキング」
5-3.ディスプレイの端に広告を表示する機能
5-4.新ハンドコントローラーの外観
5-5.一緒にプレイに参加できる「観戦モード」
5-6.名作を生んだロンドンスタジオが対応ソフトを開発中か?

PS5向けの「次世代VRシステム」とは?

PS5向け「次世代VRシステム」は、SIEのシニアバイスプレジデントの西野秀明氏が2021年2月にPSBlogにて発表。「飛躍的な進化を遂げた究極のエンタテインメント体験の実現」を標榜しており、これまで以上の没入感と、さらに研ぎ澄まされた「センス・オブ・プレゼンス」を体験できると説明しています。

今回発表されたVRデバイスでは、PSVRで培ってきた知見を反映。解像度や視野角、トラッキングや操作方法など、デバイスの性能向上を予告しています。

なお、本デバイスは海外メディアなどを中心に「PSVR2」という名前で報道されていますが、SIEでは正式名称を公表しておらず、2021年3月現在「次世代VRシステム」と呼んでいます。

接続方法は「ケーブル1本」

「次世代VRシステム」は、PS5とケーブル1本で接続する有線タイプのVRデバイスであることが発表されました。これにより、高精度のビジュアル体験と同時に使い勝手の向上を実現したと説明しています。

PS5の処理性能をフル活用できるのであれば、PC向けのVR並の高品質なVR体験が可能になります。それに合わせて解像度などの改善にも期待ができます。また、PS5ではSSDが搭載され、高速ロードを特長としています。PSVRのソフトでおなじみの長いのロードも大幅に短縮されることに期待したいところです。

これまでPSVRをPS4で使用する際には、「PlayStation Camera」「プロセッサーユニット」を用意し、HDMIケーブルやUSBケーブルによる配線が必要でした。さらに、PSVRをPS5で使用するには、専用の「PS Cameraアダプター」も必須となっています。

次世代VRシステムでの具体的な接続方法は明かされていませんが、今回ケーブル1本での接続になったことで「Valve Index」のようなPC向けVRに近い形となることが予想されます。「ベースステーション」のようなセンサーが付属されるかは、現時点では発表されていません。

VRコントローラーにはPS5の機能を搭載

「次世代VRシステム」では新規のVRコントローラーを採用。PS5用ワイヤレスコントローラー「DualSense」に用いられた特徴的機能を搭載し、またエルゴノミクス(人間工学)も重視したデザインとなるそうです。

「DualSense」にはゲームプレイの没入感をより高める機能として、表現力豊かに感触を伝える「ハプティックフィードバック」を搭載しています。プレイヤーの五感に訴えかけるゲーム体験を生み出しており、新VRコントローラーにも採用される可能性が高いといえます。

発売時期や価格は?

SIEは「次世代VRシステム」を開発中と発表しているものの、具体的な時期や価格は未定。発売時期については、少なくとも2021年内に発売する予定はないとのこと。一方、ゲームデベロッパーはすでに「次世代VRシステム」でのゲーム開発に着手しており、VRゲームファンに向けて早めの発表に至ったそうです。

新機能や開発状況のうわさ

SIEは「次世代VRシステム」の開発を明かす以前より、新VRデバイスに向けたと思われる特許の出願や研究発表などを行っていました。ここで紹介した内容がすべて採用されるとは限りませんが、SIEが目指すVRのビジョンを探る手がかりになるかもしれません。

コントローラーに搭載された「指トラッキング」

SIEの研究者が、5本の指すべての動きをトラッキングするコントローラーのプロトタイプを公開しています。機械学習と静電容量式近接センサでトラッキングを行う仕組みとなっており、米メディアRoad to VRはPC向けVRデバイス「VALVE INDEX」のコントローラーに近いシステムと説明しています。

口や表情の動きを反映する「顔トラッキング」


SIEのVR向け顔トラッキングと思われる特許が、米国特許商標庁より承認されました。デバイスの内部に実装されたカメラにより、ユーザーの口や表情の動きをリアルタイムで認識するシステムで、アバターの表情などに反映されると思われます。

また特許のヘッドセットにはアイトラッキングも実装。内蔵カメラがユーザーの顔全体を認識できない場合は、別途センサーがユーザーの顔面を推定するよう促し、同時に鼻の位置を判断するそうです。

ディスプレイの端に広告を表示する機能

同じくSIEは米国特許商標庁へ、VRのディスプレイの端に広告を表示する特許を出願。名称は「情報処理装置とイメージディスプレイメソッド」となっており、ユーザーの頭の向きや視線の位置を認識して追加のコンテンツを出現させる機能もあるとのこと。

新ハンドコントローラーの外観

SIEはVR向けと思われるコントローラーの特許を複数出願しています。

2020年2月公開されたものは、コントローラー装置はユーザーの手の動きを検出するのに加え、それぞれの指を検出する複数のセンサーユニットを備えています。また、コントローラーにはストラップがあり、「VALVE INDEX」のコントローラーと同じように手を固定する仕組みのようです。

2020年9月のものは、外観がより具体的なものへと変化。より「VALVE INDEX」のコントローラーに近い形状となり、“半円”部分に6DoF対応のためのセンサーを内蔵。グリップには、指トラッキング技術が導入されている可能性もあるとのこと。さらに、ボタンの一部がPS5の「シェア」と「オプション」への対応も予想されています。

一緒にプレイに参加できる「観戦モード」

SIEが出願した特許の中には、VR向けの観戦モードもあります。観戦モードは、周囲のゲームプレイヤーが、PSVRを使用しない状態でもゲーム側にリアルタイムで干渉し、アクティブな役割を担えるシステムになるとのこと。

米メディアVRScoutは、PS4とスマートフォンなどを組み合わせて遊ぶ、マルチプレイサービス「PlayLink」との類似性を指摘。仮に近いシステムだった場合、観客の決定がVR内に影響を与える仕組みになると推測しています。

名作を生んだロンドンスタジオが対応ソフトを開発中か?

ライアン・マークス リベンジミッションを手がけた「PlayStation London Studio」(ロンドンスタジオ)が、2019年12月の時点でVR関連の求人を掲載。その中には、「最新のPlayStationハードウェア」「次のVRに関する“大きなこと(big thing)”に着手」と書かれていました。Road to VRは、次世代VRヘッドセットのローンチタイトルが開発中の場合、ロンドンスタジオが最有力候補であると考察しています。

詳細は今後の発表に期待

記事執筆時点にて、次世代VRシステムの詳細はほとんど明らかになっていません。SIEは、近年、頻繁に新製品の発表やソフトウェアの発表を自社のブログ及びYouTubeチャンネルで配信しています。

次世代VRシステムの詳細は、今後も情報はオンラインで配信される可能性が濃厚。引き続き、注目したいところです。

なお、次世代VRシステムまで待ちきれない!という人は、PS5で、一部の現行PSVR向けのゲームをアップグレードして高品質で遊ぶことができます。そちらもぜひ試してみてはいかがでしょうか。


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