Oculus Rift製品版Riftの発売に合わせ、コンテンツ開発者向けのプラグインSDKのバージョンが上がり、SDK1.3がリリースされました。SDK1.3には、VR体験をより快適にするための「非同期タイムワープ」や、UnityとUnreal Engine 4へのネイティブ統合などが含まれています。
Oculusの公式ストア以外から入手した自作アプリ等をRift製品版で起動する際にも、SDK1.3が条件となるため、自作アプリをプレイ・配布したい人にとっては必須のバージョンとなります。
SDK1.3はこちらからダウンロード可能です。
なお、今回のアップデートで新たに加わった「非同期タイムワープ(Asynchronous Timewarp)」は、RiftでのVR体験をさらに快適にするための技術。Riftは、体験を快適に保つために2K相当の高解像度の映像を90fps(1秒間に90回描画する)で描画し続けれなければならないとされています。
一時的な高負荷や、頭を素早く動かしたときに処理落ちが起きてしまうタイミングが想定されるもの。この非同期タイムワープは、処理落ちが起きても前のフレームを変形させて表示させる事でガタつきを感じさせない仕組みです。既にモバイル向けのGear VRでは導入されている技術です。
プラットフォームと連動させるPlatform SDK1.0も同時リリース
OculusはOculus SDK1.3に加え、ゲームやアプリにソーシャル要素を加えるOculus Platform SDK1.0をリリースしました。
この新たなSDKにより、リーダーボードやマルチプレイのマッチング、PtoPでのネットワーキングが可能になります。ローンチタイトルの『Project Cars』、『Radial-G』などで既に活用されています。
開発中のアプリを公開できる「コンセプト」と「アーリーアクセス」
開発中のアプリを公開できる仕組みとして「コンセプト」と「アーリーアクセス」の2つの仕組みが導入されています。
「コンセプト」は従来、開発者が制作したものを掲載できたOculus Shareの進化版。ゲームやアプリとしては短いデモを掲載することができます。
「アーリーアクセス」はリリース予定だが開発中のゲーム・アプリを掲載できるというもの。ユーザーからのフィードバックをもらいながら開発を進めることができるようになります。
(参考)
https://developer.oculus.com/blog/oculus-pc-sdk-1-3-now-available/
https://developer.oculus.com/blog/asynchronous-timewarp-on-oculus-rift/