アップルは、2021年6月8日に開催された開発者会議WWDCにおいて、開発者向けに新たな発表を行いました。基調講演の後半では、Mac向けのフォトグラメトリAPI「Object Capture」が新たに発表されました。
「Object Capture」では、iPhoneやiPadで撮影した写真をベースに現実の物体の3Dモデルを作成することができます。アップルによれば3Dモデルの作成にかかるのは、“わずか数分”とのこと。
3Dオブジェクトは、2021年秋に更新されるMacOSの最新版「Monterey」にアップデートされたMacで、各種対応ツールで作成できるようになるとのこと。基調講演では、3Dモデリングツール「Cinema 4D」で3Dモデルの作成と編集を行なっている様子が映し出されていました。
また、3Dモデリングツールでの利用例だけでなく、小売業で製品をユーザーの手元で表示させる「ARプレビュー」への活用にも言及。3Dスキャンされた3Dオブジェクトを、ユーザーがARプレビューできるようになる、としています。
これまでもiPhoneを使った3Dスキャンアプリや写真をベースにしたフォトグラメトリツールは多く登場しています。アップルが撮影(iPhone)と3Dオブジェクト作成(Mac)を繋いだことで、高品質な3Dスキャンがより簡単にできるようになるのではないかと期待したいところです。
(参考)Apple WWDC 基調講演