VR対応の薄型デスクトップPCも多くの種類が登場しています。今回は、マウスコンピューターのゲーミングPCブランドG-TuneのNEXTGEAR-SLIM is100シリーズの「NEXTGEAR-SLIM is100GA1」を取り上げ、紹介します。
GTX 1070を搭載しある程度ハイエンドな動作が実現可能ですが、本体のみ重さ約1.75kgと薄型ゲーミングデスクトップPCです。
1.スペック
2.外観
3.ベンチマークテストによる性能評価
4.総評と注意点
まずは、スペックから紹介していきます。
スペック
CPUはインテルの第6世代Core i7-6700HQプロセッサーを、GPUにGeForce GTX 1070(8GB)を搭載したモデルになります。
OS |
Windows 10 Home 64ビット |
CPU |
インテル Core i7-6700HQプロセッサー |
グラフィックス |
GeForce GTX 1070 (8GB) |
モニター |
無し |
メモリ |
32GB |
M.2 SSD |
512GB Samsung SM961 |
HDD |
1TB SerialATAII 5400rpm |
光学ドライブ |
非搭載 |
チップセット |
モバイル インテル HM170 チップセット |
電源 |
230W(ACアダプター) |
外部インターフェイス |
HDMI×1,Mini_DisplayPort×2,USB3.0(Type-A)×3,USB3.1(Type-C)×2,マイク入力×1,ヘッドフォン出力×1,ライン出力×1 |
重量 |
【本体】約1.75kg 【スタンド】約0.75kg |
価格 |
219,800円(税別) |
外観
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本体サイズは厚さ2.2cm×幅38.5cm×高さ27.4cm(スタンド幅含まない)で重量約1.75kg(スタンド別)と薄型かつ軽量な筐体となっています。
右側から見た様子です。左から順にライン出力、マイク入力、ヘッドフォン出力、少し離れてマルチカードリーダー、USB3.0(Type-A)、LANポートとなっています。
左側から見た様子です。こちらは左から順にMini_DisplayPort、USB3.1(Type-C)が2個、USB3.0(Type-A)が2個という並びになっています。
上側は電源、HDMI、Mini_DisplayPortとなっています。Oculus RiftやHTC ViveといったPC向けのVR機器は映像の伝送でHDMIを使用するため、モニター等に映像を表示する際にはMini_DisplayPortからの出力が必須になるため注意が必要です。
Oculus Touchの使用時にセンサーを2つ接続したい場合に、全部で3個あるUSB3.0ポートはマウスとキーボードで2つ埋まってしまい1つしか残らないため別途USBハブを使う必要があります。
付属のACアダプターはHTC Viveのハンドコントローラーと比較して一回り小さいサイズです。
ベンチマークテスト
ベンチマークテストは「Mogura VR PCベンチ1.1」にもとづいて行います。使用したNVIDIAグラフィックドライバのバージョンは「384.76」です。
通常設定は、VRコンテンツをほぼ中レベルの設定で楽しめる基準に、ハイエンド設定はグラフィック等を非常に綺麗にしてVRコンテンツを最大限楽しめる基準になります。
グラフィックボードのベンチマークなどでよく利用されているベンチマークソフト『VR Mark』などを使用してスコアの計測を行ったほか、いくつかのゲームタイトルでFPSを計測しました。
『VR Mark』
通常設定(ORANGE ROOM)のスコアは「7291」と、VR対応基準である5000を2300ほど上回る結果に。
ハイエンド設定(BLUE ROOM)でのスコアは「1628」と、VR対応基準である1082を600ほど上回り、プレミアムハイエンドPCとハイエンドPCの中間という結果になりました。
『SteamVR Performance Test』
SteamVR Performance Testでは平均忠実度が10.1、”非常に高い”から何度か”高い”の間を行き来する形でVR対応という結果になっています。
『Everest VR』
通常設定では他機種とほぼ同等の平均88FPSという結果に。ハイエンド設定ではデスクトップ向けGTX1070と比較すると若干低い平均49FPSとなりました。
『Serious Sam』
こちらも通常設定ではほぼ同様の平均89FPSですが、ハイエンド設定では少し下回る平均79FPSという結果に。
『NVIDIA Funhouse』
『Everest VR』や『Serious Sam』と同じく通常設定では他機種と余り差はないものの、ハイエンドでは少し下回るという結果になりました。
『Arizona Sunshine』
通常設定では一番高い平均90FPSというスコアだったものの、ハイエンド設定では逆に最も低い平均23FPSという結果に。
『The Climb』
通常設定では最も高い平均90FPSという結果に。ハイエンド設定ではデスクトップ向けGTX1070と比較すると若干低い平均35FPSとなりました。
『Robo Recall』
通常設定では平均90FPS、ハイエンド設定では平均88FPSとどちらのテストでも最もスコアが高い状態でした。
総評と注意点
ベンチマークテストの結果通常設定ではほぼ全てのタイトルで平均90FPSを維持して問題なくプレイでき、『Serious Sam』や『Robo Recall』といった一部のタイトルでは
ハイエンド設定でも支障なくプレイすることが可能でした。
GTX1070を搭載した同じG-Tuneブランドの雄ゲーミングノートPC「i5730BA1」と比較してみるとベンチマークテストでは結果のグラフからも分かる通り概ね少し低いスコアとなっています。一方で筐体の比較ではi5730BA1が横38.5cm×奥行き27.1cm×厚さ2.9cmで約3.1kgなのに対し、is100GA1は横38.5cm×奥行き27.4cm×厚さ2.2cmで約1.75kgとis100GA1のほうが7mm薄く約1.4kgと圧倒的に軽くなっています。
NEXTGEAR-SLIM is100GA1は「薄くて軽いデスクトップPCでVR体験をしたい」、「通常設定に加え、ハイエンドなVR体験も(少し)プレイしてみたい」といった方にオススメのゲーミングデスクトップPCです。